Q. キンシロウさんからの疑問
テストの採点といえば赤ペンですが、その由来を教えていただけませんか?
なぜ赤や朱色だったのか?
昔は高価だったと思うのですが、先生にだけ使用が許されたものだったのかなど。よろしくお願いいたします。
★「先生だけに許された」ということはないとは思うのですが、なぜ、青や 緑でなくて、「赤」なのかは、面白い疑問ですね。
古い文書で、文面を訂正するときには、赤色が使われているのを見たこと があります。別に「青」でもよいと思うのですが……。
案外、奥の深い疑問かもしれませんよ。(星田)
A. おせっかいさんから
回答になるかわかりませんが、私の考えを申し上げます
赤色は、黒インク文字の上に書いた場合、他の色よりもかなり目立ちやすく、また危険色なので注意を引きやすいからではないかと思います。
A. しげ3さんから
採点で赤を使う理由について、あくまで私見です。
採点、訂正などの場合は、その記入したことが一目見てわからなければいけません。そのため、通常使われている色と違う色にしなければ、判断が難しくなります。
一般的には文字については、印刷、筆記具でも黒またはそれに近い色を使っていますので濃度により、黒のように見える青、緑などは間違いが起こる可能性があると思われます(万年筆などは青を使う場合も多いですし)。
また、日本は墨を使う文化です。墨を使うということは、通常は色として薄墨〜黒となります。同じ墨の濃淡で加筆すれば判断ができません。
赤(朱)は朱墨としてもありますので(朱墨が一般化したのは近代のようですが)そこから来ているのだと思われます。
A. ごんたさんから
テストの採点や原稿の校正などは、
・最初に記入されている印字
(原稿用紙の罫線、テスト用紙の問題文)
・記入された文字
(テストの場合は回答者の記述)
という2種類の情報が紙の上にあり、それに加えて誤りの指摘(テストの場合なら正解を示す○も)を記入します。そして、その指摘を相手に認識させないと意味がありません。
色を変えて記入するのはそういった意味があると思うのです。残る問題はなぜ赤ペンかという疑問です。
最初に記入された文字と区別できるのであれば、ぶっちゃけ赤でも青でも緑でも好きな色を用いて構わないと思います。ただ、見やすさ、筆記具の値段や入手し易さなどを考慮すれば、赤や青のペンなどがいちばん妥当な線ですね。
さらに、昔は「青焼き」と呼ばれるジアゾ系色素を用いたコピー紙がありました。これを使って複製したテスト用紙などは文字の色が青色になります。したがってその場合は、青ペンは自然と採点用に使えなくなります。
こうした経緯を経て残った赤色のペンが、今も採点や添削で使われているのではと思うのです。
A. 子沢山さんから
テストの採点の赤ペンですが、もともと文章などを訂正・加筆・削除することの意味で、「朱を入れる」という言葉があることから、古来より先生や検閲者が、文章などを訂正する際に、朱色を使用していたことが由来と考えます。
習字を習ったことのある方ならわかると思いますが、現在でも書道の先生は、朱色の墨で生徒の字を直します。
なぜ、朱色かというと、一つは目立つということもありますが、歴史的建造物などを見てもわかるとおり、朱色が高貴な色であることから、先生が使うのにふさわしい色と考えられたためだろうと思います。
印などでも、高貴な人は古くから朱肉を使用していましたが、庶民は黒色でした。
ちなみに、英米では、原稿の訂正は青鉛筆で行ったようで、原稿を訂正するという意味で、「blue-pencil
」という動詞があり、
blue-pencil a manuscript
と使います。
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