--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.853(2010.09.14)

Q. みのりさんからの疑問

 私は、中学生です。
 国語の時間に、「国字」というのを習いました。漢字をまねして、中国以外の国で作られた文字のことです。

 日本では、「畑」や「峠」、「働」などがあると教えてもらいましたが、他にはどんな国字がありますか? また、国字を調べる方法がありますか?

「これは、国字です」と教えてもらうのはわかりやすいけど、他にもないのかと調べる方法はむずかしそうですね。(星田)


A. やまおさんから

「国字」を調べる方法は知りませんが、私の知ってる「国字」は、

   鞄(かばん)
   辻(つじ)
   榊(さかき)

です。

A. okinaさんから

 私の知ってる「国字」は、

   畑(はたけ)

です。

A. DBさん、やすさん、無聊亭さんから

 何人かの方から、国字に関して有用なサイト、書籍をご紹介いただきました。

和製漢字の辞典
 

「漢和辞典ネット」→「
国字

国字の字典』(飛田良文 監修 菅原義三 編  東京堂出版)

A. 岐泊さんから

「国字」という語は「その国の国語表記に用いる字の総て」の意に使うこともあるそうですが、一般には「漢字に倣って中国以外の国で作られた漢字タイプの字で、特に日本で作られたもの」の意味で使いますので、回答もそれに絞ります。いわゆる「和製漢字」ですね。
 漢和辞典をめくっていくと「国字」と書いてるのがそれです。ためしにぺらぺらめくってみてください。意外にたくさんありますよ。だいたいは会意文字の形で作られているようです。できた時代によってちょっとジャンルに特徴があります。

・古いもの…
 峠(とうげ)・榊(さかき)・畑(はたけ)・辻(つじ)・裃(かみしも)
 裄(ゆき、着物の背縫いから袖口までの長さ。漢字で書くとコレ)
 鴫(しぎ)・栂(とが、つが)・栃(とち)・柾(まさ)
 梻(木へん+佛(仏)=しきみ)・梺(林の下で「ふもと」)
 椚(くぬぎ)・椙(すぎ)・椛(もみじ)・樫(かし)

 生活の変化と共に使われなくなった字もありますね。

・新しいもの…
 膵(スイ)・腺(セン)・腟(チツ、本来はシツ)・瓩(キログラム)・
 鞄(かばん)・錻(ブ、ぶりき)・鋲(ビョウ)・働(はたらく・ドウ)

 欧米化の苦心がひしひし伝わるようなι
「錻」は「錻力(ブリキ)」と使っていたのが、「錻」一字でも「ぶりき」と読むようになったようです。
「鋲」は、「螺鋲(ラビョウ、ねじ)」という使い方を町工場の看板などで見ることもあるでしょう。

 膵臓の膵や栃木県の栃が日本製とは、今回私も初めて知りビックリι

・あとお寿司屋さんでお湯呑みなどで見る魚名にも。
 魚(へん)に……、
  「冬」(このしろ)、「老」(おおぼら)、「走」(すばしり)、
  「伏」(こち(まて))、「虎」(しゃち)、「念」(なまず)、
  「弱」(いわし)、「雪」(たら)、「成」(うぐいす)、
  「雷」(はたはた)

 ちょっと面白いのは、この和製漢字の輸出現象。代表選手は「働」。「労働」の「働」は、中国や朝鮮・韓国でも取り入れられ、日本と全く同じ意味・用法で、ただし、読み方は「動」と同じ各国語の発音で使っているそうです。

A. 子沢山さんから

 自分が国字という言葉を初めて知ったのは、高校生くらいの頃でしょうか。テレビでやっていた水戸黄門の「みとみつくにこう」が、「水戸光圀公」と書くことを知り、この人が徳川御三家の一つ、水戸藩の徳川光圀という人であることを知った時です。
 実は、自分の姓に「国」が付くので、この「圀」の字を見て、こんな「くに」があるんだ〜、変な字だなあ、と思ったものです。
 そこで調べてみると、この「圀」は「四方」を一字にまとめた国字であることを知り、ここで初めて国字というものを知りました。
 またあるとき、鰯(イワシ)は釣りあげられるとすぐに死んでしまう弱い魚だから、「弱し(ヨワシ)→鰯(イワシ)」となったとテレビで見て、音の方はともかく、字はないだろうと思って調べたら、これも日本で作られた国字であることを知り、納得が行きました。
 こうしてみると、魚偏の字は国字が非常に多いことも分かりました。

Yoshihiroさんからも、回答をいただきました。ありがとうございました。

A.現在、調査中です。情報ください。 [メール]