Q. みのりさんからの疑問
私は、中学生です。
国語の時間に、「国字」というのを習いました。漢字をまねして、中国以外の国で作られた文字のことです。
日本では、「畑」や「峠」、「働」などがあると教えてもらいましたが、他にはどんな国字がありますか? また、国字を調べる方法がありますか?
★「これは、国字です」と教えてもらうのはわかりやすいけど、他にもないのかと調べる方法はむずかしそうですね。(星田)
A. やまおさんから
「国字」を調べる方法は知りませんが、私の知ってる「国字」は、
鞄(かばん)
辻(つじ)
榊(さかき)
です。
A. okinaさんから
私の知ってる「国字」は、
畑(はたけ)
です。
A. DBさん、やすさん、無聊亭さんから
何人かの方から、国字に関して有用なサイト、書籍をご紹介いただきました。
「和製漢字の辞典」
「漢和辞典ネット」→「国字」
『国字の字典』(飛田良文 監修 菅原義三 編 東京堂出版)
A. 岐泊さんから
「国字」という語は「その国の国語表記に用いる字の総て」の意に使うこともあるそうですが、一般には「漢字に倣って中国以外の国で作られた漢字タイプの字で、特に日本で作られたもの」の意味で使いますので、回答もそれに絞ります。いわゆる「和製漢字」ですね。
漢和辞典をめくっていくと「国字」と書いてるのがそれです。ためしにぺらぺらめくってみてください。意外にたくさんありますよ。だいたいは会意文字の形で作られているようです。できた時代によってちょっとジャンルに特徴があります。
・古いもの…
峠(とうげ)・榊(さかき)・畑(はたけ)・辻(つじ)・裃(かみしも)
裄(ゆき、着物の背縫いから袖口までの長さ。漢字で書くとコレ)
鴫(しぎ)・栂(とが、つが)・栃(とち)・柾(まさ)
梻(木へん+佛(仏)=しきみ)・梺(林の下で「ふもと」)
椚(くぬぎ)・椙(すぎ)・椛(もみじ)・樫(かし)
生活の変化と共に使われなくなった字もありますね。
・新しいもの…
膵(スイ)・腺(セン)・腟(チツ、本来はシツ)・瓩(キログラム)・
鞄(かばん)・錻(ブ、ぶりき)・鋲(ビョウ)・働(はたらく・ドウ)
欧米化の苦心がひしひし伝わるようなι
「錻」は「錻力(ブリキ)」と使っていたのが、「錻」一字でも「ぶりき」と読むようになったようです。
「鋲」は、「螺鋲(ラビョウ、ねじ)」という使い方を町工場の看板などで見ることもあるでしょう。
膵臓の膵や栃木県の栃が日本製とは、今回私も初めて知りビックリι
・あとお寿司屋さんでお湯呑みなどで見る魚名にも。
魚(へん)に……、
「冬」(このしろ)、「老」(おおぼら)、「走」(すばしり)、
「伏」(こち(まて))、「虎」(しゃち)、「念」(なまず)、
「弱」(いわし)、「雪」(たら)、「成」(うぐいす)、
「雷」(はたはた)
ちょっと面白いのは、この和製漢字の輸出現象。代表選手は「働」。「労働」の「働」は、中国や朝鮮・韓国でも取り入れられ、日本と全く同じ意味・用法で、ただし、読み方は「動」と同じ各国語の発音で使っているそうです。
A. 子沢山さんから
自分が国字という言葉を初めて知ったのは、高校生くらいの頃でしょうか。テレビでやっていた水戸黄門の「みとみつくにこう」が、「水戸光圀公」と書くことを知り、この人が徳川御三家の一つ、水戸藩の徳川光圀という人であることを知った時です。
実は、自分の姓に「国」が付くので、この「圀」の字を見て、こんな「くに」があるんだ〜、変な字だなあ、と思ったものです。
そこで調べてみると、この「圀」は「四方」を一字にまとめた国字であることを知り、ここで初めて国字というものを知りました。
またあるとき、鰯(イワシ)は釣りあげられるとすぐに死んでしまう弱い魚だから、「弱し(ヨワシ)→鰯(イワシ)」となったとテレビで見て、音の方はともかく、字はないだろうと思って調べたら、これも日本で作られた国字であることを知り、納得が行きました。
こうしてみると、魚偏の字は国字が非常に多いことも分かりました。
★Yoshihiroさんからも、回答をいただきました。ありがとうございました。
A.現在、調査中です。情報ください。 [メール]
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