Q. あけみさんからの疑問
除夜の鐘についての疑問ともいえないような疑問です。気になる程度のことです。
除夜の鐘が108回撞かれるというのは有名なのですが、なぜ、108回なのでしょう? でも、この程度のことは調べたら、ある程度わかりました。
「除夜」は年に1度しかやってこないので、かなり重要な行事だと思うのですが、お寺では、誰かがその108回を数えているのでしょうか? どうやって数えているのでしょうか? 鐘を撞く人が数えると撞いているうちにわからなくなってくると思うので心配です。
また、お寺によっては、参拝者が鐘を撞くことができる場合があると聞きます。素人ですから、音の大きさが充分でなかったりすると思うのです。そんなことでお寺としては困らないのでしょうか?
★108は、煩悩の数だと言われていますね。(星田)
A. まいねさんから
確実に、お寺で実践されているのを見たわけではありませんのでスッキリな回答とは言えませんが、わたしの考えを申します。
日本では昔から「お百度を踏む」といって神社仏閣にかなり切実な願いを掛けて、たとえば鳥居の所から本殿まで願い事を唱えながら100往復して成就を願うなんて習慣がありましたから。
そのときは、ドラマなんかで見ると1回済ませるごとに100本の木ぎれ(楊枝か、筮竹のようなもの)を右の山から左の山へ動かすことによって回数を数えていたように思います。
「今何回目」という数え方じゃなくて、この木を移し終わったら終了、という数え方です。これなら、山が崩れて紛れたりしないかぎり総数の「100回」は守れるわけです。
除夜の鐘も、長い間の習慣ですから、そういうローテクな数え方なんじゃないかと思いますよ。108本の蝋燭かなんか用意しといて、打つごとに火を灯していくとかね。お百度と違って間がゆったりしてますもの。一般の人に打ってもらっているんだったら、打つ人をそれこそ数えちゃって、列を作って動かないでいてもらって、このひとがアンカー、108人目、と決めておいて、あとは抜けがないかだけ見ていればいいんじゃないですかね。
でも、機械化されちゃって、オートで数を数えながらだったらなんだか風情がないなあ。ミスはないでしょうけどね。
A. おせっかいさんから
私見を投稿します
他の宗派のことは解りませんが、浄土宗派には、死者の供養のために、「お念仏百万遍」という行事があり、大勢の人達が車座になり、一緒にお念仏を唱えながら大きな数珠を廻して行きます。
その数珠の回転数をチェックするのに、ソロバン(?)のような物がありますので、それで除夜の鐘の回数を数えていると思います。
A. Luさんから
私が今年行ったお寺では、(飛び込みで)
「私も突いてもいいですか?」
と尋ねたところ、
「すみません、こちら予約制になっております、108人までなので、来年はお早めの電話予約をおすすめいたします」
と言われましたよ(笑)
A. うすさんから
回答になっていなくて恐縮ですが、こんな例もあるということで……。
友人が真言宗のお寺のお坊さんなので聞いてみたところ、
「本来は108回だけど、400人位お参りがあるのでみなさんに撞いてもらう。だからカウントはしていない」
とのことでした。
A. Shino助さんから
以前に回答が掲載されていましたが、その後、私も知りあいの住職に取材(?)をいたしましたので、ご参考まで。
除夜の鐘を撞く回数は、撞く人(ご住職)が頭の中で数えています。仏教では、四苦八苦・六道・四諦八正道などなど、数字で覚える事柄が多く、108を数えることなど何ともないそうです。
それでも自信の無い人は、数珠を使ったり、手でカチカチやるカウンタを使うそうです。数珠でも二重折にして使う長い数珠は、ちょうど珠が108個あり、鐘を撞くごとに珠を1個づつ指で数え1周すれば完了という仕組み。
なお、実際の現場では「108回」にはそれほど厳密ではないそうです。 参拝客が行列して撞いているようなお寺では、全員に撞いてもらうため108を超えることがあります。
またご住職も人の子、数え間違いもときにはあり、心配なときは多めに撞いておくそう。また、うっかりミスで後から檀家さんに「ゆうべは1回少なかった!」と指摘された経験もあるそうです。
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