「その昔、祝杯にはtoastしたパンを入れていた」という話を聞いたことがあります。おそらくこれが語源ではないかということです。今でも英語圏では「乾杯の音頭をとる
= make a toast」と言いますし……。
ここからは余談ですが、とある酒豪が語るところによると、パンの焦げは液体の酸性を中和する性質を持っているとか。いにしえの方々は、酸味が強かったであろう当時のワインに、トーストを入れて美味しくしたんでしょうね。
かつてイギリスではトースト入りワインを参加者が回し飲みし、最後に祝福される人がトーストを食べる(!)習慣があったそうです。
ちなみに乾杯の対象となる人のことも
toast と呼ぶので、そこから転じて「人気者」や「評判の美人」も
toast だそう。
「味気ない日常に風味を与えてくれるだろ?」
とは件の酒豪の弁です。ただ「飲んだくれ」のことも米俗語では
toast と呼ぶそうですから……、さながら「酒場限定のヒーロー」といったところでしょうか?
★我が家の息子は、どこかで読んだらしいのですが、
「昔は、飲み物に虫が入らないように、カップをトーストで蓋をした」
と言っております。