--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.910 (2011.06.21)

Q. kztさんからの疑問

 数字「六」に関する疑問です。
「総領の甚六」「宿六」などのように、日本語で「六」は否定的な意味で用いられます。なぜ六がよくない意味になるのでしょうか?
 ちなみに西洋でも、「オーメン」にあったように、6月6日6時は不吉な悪魔の数字で、やはり悪い意味になっています。
 偶然でしょうか?それともなにか共通する普遍性があるのでしょうか?

私は、6という数は好きだけどなぁ。
  甚六……(ぼんやり育った)長男。総領息子をあざけっていう。
  宿六……宿の主人、すなわち亭主を親しみ、また卑しめていう語。(星田)


A. すが沼さんから

 この「六」は「碌でなし」の「碌」の当て字だと思います。

A. ごんたさんから

「宿六」の六は「ろくでなし」の略で、「六」ではなく「碌」と書きますが、これは当て字で「陸」が正解らしいです。
「陸」を平らな土地とみなし、性格が平ら(素直)である反対の意味として「陸でなし」が使われたのだそうです。
 私はてっきり俸禄(武士の収入)の「禄」から来た言葉で、収入が無い甲斐性なしのことを「ろくでなし」と呼ぶものだと思っておりました。やはり推測で書くだけではなく、ちゃんと調べてみることも大切なんだなあと反省する次第であります。

A. アンギラスさんから

 個人的な見解になりますが、モノを評価する時「五本の指に入る」っていうことがありますよね。
 まぁ、「三本の指」「十本の指」だったりもしますが、三本では「ハイレベルになり過ぎ」、十本では「そこまで範囲を広げると、一本目と十本目のレベルの差が大き過ぎる」。
「五本の指」は片手で数えられますし、多からず少なからずで妥当なサンプル数だと思います。
 そこで、上から五番目まではある程度評価できるが、六番目以降はぐっと格が落ちる。という印象から六に良いイメージを持たなかったのではないでしょうか。

A. やまおさんから

「六」は肯定的で「良い」のであって、否定的ではありません。
 そもそも「宿六」は「宿の六でなし」を略したものであります。つまり、略したために、あたかも「六」が否定的に見えるのです。略したから、おかしくなったのです。
 略すとしたら、「六でなし」なのだから、否定的な数字または言葉を当てはめないといけません。たとえば「宿四九」「宿八九」「宿悪」とか……。
「甚六」は「ハナハダ良い」、つまり「限度を超えたお人良し」ということです。

なるほど!