--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.916 (2011.07.16)

Q. ウエピーさんからの疑問

 蚊に対する疑問です。
 蚊の食糧である血液を吸うときにかゆみを与える物質を残していくというのは、何か意味があるのでしょうか?
 生きるために血を吸いに行くのに、わざわざ自分が殺されやすくなるような、かゆみを与える行為というのは不思議です。
 どなたか教えてください。

これは、興味があります。(星田)


A. ななさんから

 蚊がさすときの「かゆみ」について。
 人間の血は意外と固まりやすく、蚊が単に針をさしてしまったら、吸っている間にどんどん血が固まって口が抜けなくなってしまいます。
 蚊はそれを防ぐため、血が固まらない成分の液体?をまず注入して、そのあと血を吸いにかかります。この液体が、人間にとってはかゆみを与えるものなんだそうです。
 刺されてもかゆくないときもありますよね。これは、蚊は血を吸うときその勢いで自分が最初に注入した液体も一緒に吸い込むからだそうです。
 中途半端に吸ってる途中の状態で追い払ったり殺したりせず、蚊の思う存分に十分吸わせてしまえば、かゆみ成分が体に残らないのでかゆくならないらしいです。

A. 松原 虹さんから

 蚊が血を吸う際に口吻から血液を凝固させないようにいわゆる唾液を放出し、それを血液と同時に吸い出しますが、その唾液に含まれる微量のたんぱく質が人体のアレルギー反応を起こしてかゆみを感じることになります。
 なお、蚊に刺された際にそのまま放置するとかゆみは少ないことがあります(完全に唾液が吸収されるとかゆみがないともいわれる)。
 また、蚊を叩く際に真上からたたきつぶすと唾液が体内に流入するので、指ではじき飛ばすなど横方向に力を加えると唾液の残存量が減るので、かゆみを少なくできます。

A. アンギラスさんから

 血液は空気に触れるとすぐ固まってしまうので、吸ってる途中に血が固まらないように、また、液体だと吸収しやすいので、針を刺して血を吸う前に、血液が固まらない成分を含んだ唾液を出して吸う範囲の血液に混ぜます、
 その唾液が人間にとってアレルギーの原因物質となるからです。
 蚊は血を吸う時その唾液を含めて吸い戻すので、吸ってる途中に叩き潰すより、完全に吸い切ってしまうと、かゆみが和らぎます。
 逆に、吸い始めた直後に潰すと、唾液の濃度が高いまま残るので、かゆみが倍増します。

A. ごんたさんから

「かゆみを与える物質を残してゆく」という考えだと「何のために?」と疑問が沸きますが、「蚊の残した物質に体が反応してかゆみを感じる」と考えればかゆみの意味は分かると思います。
 蚊は、血液が固まらないよう唾液(のようなもの)を混ぜて血を吸うと聞いたことがあります。
 極端に言えば体に毒を注入されたようなものですから、それに気づくよう体が反応するのだと思うのです。毒のレベルが低いため、かゆみ程度の反応で刺された痕を知らせるのではないでしょうか?

A. 賢さんから

 蚊は血を吸うときになぜ「かゆみ」を残していくかというご質問ですが、これは人間が「かゆみ」を感じるようになった理由から考えると納得できるのではないでしょうか。
 以下、私の想像です。
 原始の頃、蚊に刺されても「かゆみ」も痛みも感じない人が大半であって、刺されることや血を吸われることはほとんど気にされていなかった。
 しかし、一部の人は刺されると「かゆみ」や痛みや感じるような体質であり、刺されることを嫌っていた。
 あるとき、血液を通して感染する伝染病が発生し、蚊に刺されても気にしない体質の人々はそのほとんどが、蚊を媒体とする伝染病で死んでしまった。
 生き残った人々の大半は蚊に刺されると「かゆみ」や痛みを感じる人となった。
 一方、嫌われだした蚊としては、人間に気付かれないようにそっと近づきたいところだと思うのですが、なぜか、あえて「ブーン」という音を出しながら接近してきます。不思議ですね。
 でも、そのように派手に接近してもなお生き残れる蚊というのは、生きる力の強い蚊だと思います。
 きっと、そういう試練を経た優れた蚊だけが子孫を残せるのですね。
 あるいは、それは蚊たちの陽動作戦で、実は派手に接近して討ち死にする蚊の陰でこっそりと気付かれないように血を吸っていく蚊がいるのかもしれません。
 そうして生き残った蚊が産む卵からは、オトリになって死ぬ担当の蚊が99%、生き残って繁殖を担当する蚊が1%とかになるようにうまい割合で生まれてくるのかもしれません。

A. アンギラスさんから

 蚊のかゆみについてです。
 もちろん、「殺されやすくなる物質を意味も無く残している」などということはありません。
 動物の血液は、怪我をしたときなどに止血するため、体外に出ると固まる性質を持っています。
 血液が口や腹の中で固まってしまうと以降の食事ができなくなり、それこそ生存できなくなります。
 そこで、動物の皮膚に口を突き刺し、まず「血液が固まらなくなる液体」を注入してから血液を吸います。吸い終わったら飛んで逃げます。
 その後、「液体」が患部周辺に広がり、異物に対する免疫反応によってかゆみが発生します。
 かゆみを与えるための物質をわざわざ残して気づかれやすくしているのではなく、円滑に血を吸うための物質が残ってしまって、しかも人間側が勝手にかゆみを感じているだけです。
 殺されやすくなるようなかゆみと言いますが、質問者さんも血を吸われている最中にかゆくなって気づくということはないのではないでしょうか? 血を吸われていたことに気づかず、とっくに逃げられた後、赤く腫れた頃にかゆくなって気づいていませんか?
 吸っている最中に気づかれるような物質を出しているなら、その場で殺されて絶滅するでしょうが、既に逃げた後に気づかれる程度なら殺されやすくなるというほどではないのでしょう。

あきあきさん、らんえぼさん、しげ3さん、おせっかいさん、Luさんからも、回答をいただきました。ありがとうございました。