Q. kztさんからの疑問
一般的に「スタミナ」というと、体力のうち、瞬発力ではなく持久力と関連づいているようです。
運動選手について「彼は炎天下走り続けるスタミナがありますからね」などと評論されます。
水島新司の『ドカベン』では、殿馬がピアノを弾いているのをみた批評家たちが
「無謀だ。あんな弾き方では、終盤まで体力が続くはずがない」
といいますが、山田太郎は
「いや、大丈夫だ。殿馬には、真夏の甲子園を戦い抜いたスタミナがあるんだ」
と、殿馬が最後まで勢いよく弾ききることを確信します。
ところで、夏になるとよくスタミナ料理が取りざたされます。焼肉やうなぎなど、いわゆる精が付くといわれる料理種別のようです。スタミナ定食というのもあります。
単純に持久力を考えると炭水化物が不可欠ですが、ごはんやうどんにスタミナがあるなどとはまったく言われません。いっぽう栄養ドリンクのことをスタミナドリンクなどと称している広告もあります。
こういう食材を摂取すれば、誰でも運動選手や殿馬のようにスタミナが付くのでしょうか?
しかしよく考えてみると、ビタミンやホルモンと違って、スタミナという物質や実態はどこにもなく、はなはだ抽象的な概念でしかありません。根性のように、精神的に用いられることすらあります。
スタミナって、いったい何なんでしょうか? また日本で「スタミナ」という不思議なことばが普通に使用され始めたのは、いつごろのことだったのでしょうか?
★私は、恒常的に、スタミナ不足です。(星田)
A. ざ〜さんから
英語で
stamina と書き、「体力」を意味します。
ラテン語の stamen からの語源を考慮すると、もう少し突っ込んだ意味で、男性の生殖能力としての「精力」を指していると解釈できます。
日本では、もう少し広義に「持続する体力」という意味で使っていると思います。しかし、女性に対して使用することはスポーツ選手以外ではあまりないようです。
このように、スポーツを中心とした「持久力」を意味するとしたら、その根源は、エネルギー源であるグリコーゲンと考えられます。筋肉や肝臓に蓄えられている糖質のグリコーゲンが、運動中の持久力を維持するのですから。肉のようなタンパク源やニンニクのようなビタミン源を余分に摂ることは直接関係ないように思います。
このような解釈で如何でしょうか。
A. fukuonaraさんから
スタミナの語源は辞典によりますと、既に回答されているようにラテン語由来です。stamen(スターメン)の複数形です。
このstamen とは糸のことです。ヨーロッパでは人の一生を糸になぞらえて考えます。そして、その糸を操る女神がいると思われています。そこからスターメンが生命力とか持続力とか精力という意味合いを持つようになったと語源辞典にはあります。
★「スタミナ」という「物」は、あるのかな? ないのかな?(星田)
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