--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.928 (2011.09.24)

Q. ごんちちさんからの疑問

 いつも大したご協力はできていませんが、どなたか疑問を解いて頂きたく、素朴な疑問に取り上げて頂くと幸いです。
 掃除をするとき、箒を使うと「掃く」と言いますが、掃除機を使うと「かける」というのはなぜでしょう?
 最大の役割はリズムキープだろうけど、それだけだったら、機械でもできるはずです。
「かける」は「架ける」でしょうか? まさか「掛ける」ではないと思いますが……。
 誰か胸のすくようなご回答を!!

はたきも「かける」ですね。(星田)


A. bluestarさんから

 今まで深く考えたことなかったのですが、掃除機は確かに「かける」と言いますね。調べましたら「かける」は質問者がまさかと言われてる「掛ける」のようです。
 意味は「道具・機械などにその作用を行わせる」と言うこと。「電話を掛ける」「エンジンを掛ける」「アイロンを掛ける」などがあるようです。

A. ツミさんから

 まず掃除機ができて、それから「かける」という言葉を当てはめたのだと思います。
 語源は分からないのですが、最初に誰かが、「かける」という言葉を使ったか、パンフレットか記事に書いたのではないでしょうか。
 メーカーが、会議かなにかで決めたのか、それとも自然に定着したのか、興味があります。もしかしたら、地方では違う言葉を使っているところがあるかもしれませんね。

A. 賢さんから

 調べてみましたが、掃除機やはたきの「かける」は、これではないでしょうか?

「掛ける・懸ける」
5.他に向けてある動作・作用を及ぼす。
5−(7) 道具・機械などにその作用を行わせる。アイロンをかける。ふるいにかける。エンジンをかける。(『広辞苑』第五版)

 掃除機の内部機構に、吸い込む機能を行わせるから、「かける」。
 はたきの先端の羽部分に、埃を散らす機能を行わせるから、「かける」。

 箒は別に箒自体の機構が動いて何かをしてくれるわけではなく、最初から最後まで人間が動かす必要があるから「かける」を使えないようです。ちなみに「掃く」の方は、

「掃く」
1.(箒などで)払い清める。

とあるので、掃除機の「吸い込む」やはたきの「散らす」とはニュアンスが違い、箒の「払う」にしか使えないのでしょう。

A. ごんたさんから

 掃除機は昭和の時代に発明された機械ですから、箒ほど歴史は長くありません。したがってそれを使うことをどう表現するかというのは、ごく最近決められたと考えます。
 まず、箒の場合は「掃く」という動作で使用していることを表現しますが、掃除機を使用する際の動作は全く異なります。だから同じ掃除道具だからといって「掃除機で掃く」というのには違和感がありますね。
 似たような時代に家庭に入ってきた家電製品で人が手にする品にアイロンやドライヤー、電話機などがあり、これらは使用することを「かける」と表現しますね。
 この「かける」という動作は、機械の類を使う際によく使われます、おそらく「かける」という言葉は機械を起動させるという意味で、「起動する=使う」との連想でそう表現するようになったのだと思われます。
 漢字で書けば「掛ける」だと思います、これは私もあまり自信がないのですが、「エンジン」を「かける」際はこの字を用いるからとの理由です(笑)。

A. 子沢山さんから

 確かに、箒は「掃く」、掃除機は「かける」ですが、注意してみてください。掃除機の方は「掃除機をかける」ですが、箒の方は「箒を掃く」ではありません。「箒で掃く」になると思います。
 実は、「掃く」は、「箒でゴミなどを払い除く」という意味で、意味自体が箒を前提としたものになっています。
 また、字を見ても、帚の部分が箒を意味しており、この帚を手で持っていることから「掃」の字ができています。ちなみに、この帚を持つ女性が、「婦」ということになります。
 一方、掃除機の方の「かける」は、あまり漢字では書きませんが、「掛ける/懸ける」があてはまるようで、このかけるには多くの意味がありますが、この場合は「機械や道具を作用させる」に当てはまり、「鍵をかける」や「ブレーキをかける」などと同類です。
 このように考えると、「箒−掃く」と「掃除機−かける」は、かなり違うものを比べていることになります。

A. タイコさんから

 質問のタイトルに

  箒は「掃く」、掃除機は「かける」

とあります。私は、もうここからして、質問の方向が違っているような気がします。
 まず、「○○で」に統一して考えてみましょう。
「箒で掃く」といいますが、「掃除機でかける」とはいいません。
 次に、「○○を」に統一して考えてみましょう。
「掃除機をかける」といいますが、「箒を掃く」とはいいません。ところが、「箒をかける」「掃除機をかける」という表現は、両方とも使うことがあります。「〜をかける」という使い方なら、箒も掃除機も同じなのです。
 多分、箒を使ってきた歴史が長いので、「掃く」という動詞の中にすでに「箒で」という意味を含んでいるのでしょう。だから、「箒で掃く」に違和感を感じてしまうのだと思います。