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疑問No.945 (2011.12.25)

Q. イーグルマンさんからの疑問

 アメリカは漢字で書くと「亜米利加」なのに、なぜ「亜国」ではなく「米国」というようになったの?

いつ頃、誰が、「亜米利加」と表記したのでしょうかね〜?(星田)


A. ごんたさんから

「アジア」を漢字で書くと「亜細亜」です。
 日本の立場から言えば「亜国」はアジアの中にある一国、あるいはアジアの国々を連想する人も多いでしょうから、「亜米利加」の2文字目を取って「米国」にしたのだと思います。

A. くろちゃんから

 国名を漢字で表記する決めというものは、どうも……、

  (1) 中国から伝来した
  (2) 政治的など便宜上の必要から決められた

の2通りでしょうね。
 ところで、中国語での国名略称は、日本のそれと違う例がかなりあります。

   アメリカ→米(日)、美(中)
   ドイツ →独(日)、徳(中)
   フランス→仏(日)、法(中)
   イタリア→伊(日)、義(中)
   オランダ→蘭(日)、荷(中)

などなど。これらは、漢字に対する発音の違いによるものと思われます。そもそも日本で使う漢字の読みは、訓読みを除けば、漢音と呉音などが主で、漢から三国時代に渡来した際の発音が残っているものです。だから「漢」字なのですね。
 しかし、漢字は海で隔てられた日本と大陸の中国でそれぞれ別の発展を遂げ、今では発音も用法も違ってしまいました。それで上記のような違いができたと思われます。
「火車」と「汽車」と「自動車」の違いは有名ですよね。漢字を中国語発音で読むと結構面白い発見があります。

A. YOSHYさんから

 アメリカに強くなく、推測の域を超えないとは思いますが。
 亜米利加の「亜」をみて即、頭に浮かんだのが「亜細亜」の「亜」です(実際に略称にも使われております)。
 多分、「亜細亜」が「亜」を先に取ってしまったのが原因ではないでしょうか(日本はアジアの一員ですし)。
 似たようなことが、アルゼンチン(亜爾然丁)でも起こっています。アルゼンチンの略称は「爾」です。
 漢字表記で「亜」から始まる国では、亜弗掩担(アフガニスタン)、亜刺比亜〜(アラビア〜)、亜美尼亜(アルメニア)等ありますが、いずれも略称は使われていないか、普及していないような気がします(少なくとも私は存じ上げません)。
 ただ、アメリカは発音上「ァメリカ」とメにアクセントが行くため米が耳に残ったのかなという気もしますが(米利堅)、この漢字表記が音声が入って来る前に生まれたのかどうかわからないため何とも言えません。
 ただ、感覚的に、何故「メ」が「米」なのかが素朴な疑問です。

A. たか坊さんから

「亜米利加」は音を当て字にしたものです。どうやら幕末には「アメリカ」という言葉があったようです。それ以前にはその発音の聞き取りから「メリケン」と言っていました。

  アメリカ(America)→アメリカン(American)→メリカン
  →メリケン→米利堅→米利堅国→米国

という流れですね。だからアメリカは米国なんです。
 ちなみに中国では美国と表記します。中国の場合は上記と同じ語源の流れですが、美利堅→美利堅国→美国 なんですね。
 そうそう、小麦粉のことをよくメリケン粉といいますが、それはアメリカからやってきた粉だったからみたいです。

A. 少伯さんから

 確かに「亜米利加」と書きますが、「亜」で始まるのはアフガニスタン(亜弗掩坦)やアルゼンチン(亜爾然丁)など他にもあります。
 何よりも日本が属するアジア(亜細亜)が「亜」で始まるので「亜国」とするのは問題が大きいためと思います。
 一方、Americanの発音が、日本人には「メリケン」と聞こえることから「米利堅」と呼ばれました。
 この最初の一文字から米国と表記されるようになったものと思います。

憂鬱なファジさんからも、回答をいただきました。ありがとうございました。