Q. かんじさんからの疑問
焼きそばの入ったお好み焼きを「モダン焼き」と呼ぶことがあります。私は、お好み焼きの店に入ったとときは、迷わず「モダン焼き」を頼みます。
ところで、いつも思うのですが、この「モダン焼き」って、どうして「モダン」と呼ばれるでしょうか?
どのあたりが現代的なのか、知りたいと思っています。
★私も、「モダン焼き」が大好きです。
ソースもマヨネーズも鰹節もたっぷりかけますよ。(星田)
A. Nicolasさんから
回答ではなく推測ですので、あしからず。ですが、推測によって今後調べなければいけないポイントも絞れると思いますので、何かの役にたつと思い投稿します。
「モダン」=新しい、斬新な?
モダンをそのまま訳すと「現代的」ですが、質問者さんのように何が現代的なのか分かりません。ですが「斬新な」と解釈すると、もう少しよく分かるような気がします。
モダン焼きが作られるようになったときのことは知りませんが、その当時からしたら焼きそばを従来のお好み焼きにはさむこと自体、斬新的な、革新的なことだったと想像します。また、「モダン」という言葉がその当時流行語だっ
たのかもしれません。
ちなみに「ぐるナビ」などで「モダン」と同義語になる「ハイカラ」で検索すると「ハイカラ焼き」なるものが鉄板焼きやお好み焼きのお店で提供されてるようです。これも、「革新的なお好み焼き」であることをアピールするためのネーミングだろうと思います。
広島焼きと区別?
広島と大阪では、同じ「お好み焼き」でも材料こそ似通ってるものの、その作り方が全く違います。いちばんの違いは麺をはさむことでしょう。
さらに関西の出身の私にとって、「お好み焼き」とは大阪風のものをさしますが、広島風のものは「お好み焼き」ではなく「広島焼き」といいます。呼び方を区別することで、このふたつを別々のものとして捉えています。
ですので、おそらくですが、大阪あるいは関西圏の人が、麺をはさんで焼く「お好み焼き」のネーミングを考えるにあたり、その当時にはもう既にその名前が広く知れわたっていたであろう「広島焼き」と区別するために「モダン焼き」としたのだろうと思います。その理由は上記の推測と重なるのですが、今までと全く「新しい」お好み焼きだったからだと思います。
以上です。調べるポイントは、広島焼きとモダン焼きが開発された時代を特定すること、その当時の流行、流行語に「モダン」があったのかどうかです。
A. 半可通さんから
この回答内容は、私の個人的推測しかないことをあらかじめお断りしておきます(あんまり信じないでください)。
モダン焼きのベースは「お好み焼き」+「焼きそば」という認識ですよね。そこでそれぞれの料理の歴史から考えてみました。
「お好み焼き」の歴史は非常に古く、安土桃山時代に千利休が作った「麩の焼き」がルーツだと言われてます。その派生として明治時代の東京で「もんじゃ焼き」が登場したとされてます。
そのもんじゃ焼きの派生でウスターソースを塗って食べる「一銭洋食」が昭和初期の東京にはあったとされ、これが関西方面に伝わって、それこそお好みの具を混ぜて焼いたから「お好み焼き」と呼ばれるようになったというのが通説となってるようです。
それに対して「焼きそば」は中国の炒麺がルーツとされており、戦後に日本でウスターソースを絡めた「ソース焼きそば」へと発展したと考えられます。
この「ソース焼きそば」の上に「お好み焼き」をかぶせた食べ物の名称として「モダン焼き」の呼び名ができたのでしょう。
お好み焼きもソース焼きそばも、どちらも戦後の食料難時代に腹を満たす代用食として広く普及したと考えられますので、腹っぺらしの若者が「おばちゃん、両方一緒に盛り付けてよ」みたいなノリで偶然できた料理なのでしょう。
少し話が脱線しますが、行きつけの洋食屋のメニュー「カツライス」と「カレーライス」が大好きで、両方を別々にオーダーするのが面倒だからってんで「おばちゃん、カツライスの上からカレー掛けて大盛りで出してよ」って注文したのが若き日の長嶋茂雄氏だそうで「カツカレー」の産みの親はミスターGだそうです。
「カツカレー」の場合、有名人が発明者で、その行きつけだった店も特定されてるので発祥が明確なのですが、モダン焼きは時代がもう少し古い戦後の混乱期ですし、おそらく発明者も一般の若者だったのでしょう。モダン焼きの由来は定かではないが、その背景は似たような状況だったろうと推測してよいのではなかろうか。
さて、できあがった特盛り料理「お好み焼き」+「ソース焼きそば」ですが、腹っぺらしの若者の胃袋を満たすにゃうってつけの料理だったろう。満足感もお得感もあってさらに美味しいと来たもんだ、そりゃ流行しないわけがない。
新しくできた流行メニューに相応しい名前ってことで「モダン」を冠したのではないだろうかというのが私の推測です
「お好み焼き」は戦前にはあったし、「ソース焼きそば」という料理が成立しなければ「モダン焼き」が生まれないわけで、誕生したのは戦後しばらくく経ってからだろうと容易に想像が付く。「モボ」「モガ」という言葉が戦前にはあったので「モダン」という言葉の概念は当時の人にも広く知られてたと思われる(敵勢用語として一時的に使用が禁止されたとて、人々の記憶までが消し去られるわけではない)。
では、その当時の日本人の印象として「モダン」とはどのような概念の言葉だったかというと「最新の」とか「流行の」というイメージだったろうと思われます。
戦後の物資不足時代の腹っぺらし若者の間に最新流行の食い物で見た目はお好み焼き、そんな新しいメニューに付けるには最適のネーミングに思えませんか? もっとも今の我々には全然ちっともモダンではないわけですけど……。
A. ミタラシさんから
2012年3月22日のテレビ朝日の放送『芸能人雑学王…』という番組で放送していました。
大阪の「ぼてじゅう」というお店が焼そば入りを始めたとき、たくさんの味が楽しめるからという意味で「盛りだくさん」から、「モ」「ダ」「ン」という愛称にしたそうです。
|