--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.959 (2012.03.06)

Q. たらたらさんからの疑問

 バチカン市国は、世界最小の面積の国です。周りをイタリアに囲まれています。周囲を全て、自国以外の国に囲まれているって、珍しい例ですよね。他にもこのような国があるのでしょうか? 教えてください。
 たぶん、あまり例はないと思いますので、すこしハードルを下げたいと思います。
 アラスカ州は、他のアメリカの州から離れて位置しています。こういうのを「飛び地」というのだと思うのですが、アラスカ州の場合は、周囲はカナダと海です。
 国の飛び地があって、その飛び地が1つの国に囲まれているという例はあるのでしょうか?
 つまり、その飛び地に陸路で行くためには、必ずよその国を通らなければならないなんて例があるのでしょうか?

世界は、広いからあるかもしれませんね。(星田)


A. えでぃちゃんから

 はい、あります。アフリカ大陸のレソト王国という国がそうです。周囲を南アフリカ共和国に囲まれた小さな国です。隣国は南アフリカ共和国のみですね。
 小学生で初めて地図帳を手にしたときに、地図が面白くて食い入るように見ていて偶然見つけたので今でもよく覚えています。
 空路でのアクセスがあるのかどうかについては知りませんが、少なくとも陸路で行くかぎりは、必ず南アフリカ共和国を通らないと無理かと思われます。

A. たかしさんから

 国全部が他国の中にすっぽり含まれるのは、バチカン市国と同じようにイタリア国内にあるサンマリノがそうです。どの地図帳にも載っています。
 国の一部が他国に包囲され、首都からその地域に行くのに、かならず他国を通過しなければならないところが、ヨーロッパで6か所ほどあります。
 ところが、これらの地区は比較的小さいので、どこの家庭でもある地図帳では探すことが不可能です。グーグルの地図では可能です。
 比較的探しやすいのはスペインのリビィア村。スペインとフランスの間の小国アンドラの東20kmのフランス内にあります。
 ここを含めてあと5か所の位置、歴史を詳しく説明しているサイトがありますよ。

A. 宇美浜りんさんから

 完全に1国に囲まれてる国は、南アフリカに包囲されたレソト王国、イタリアに包囲されたサンマリノがあります。
 前者は南アに支配されるよりイギリスの植民地でいることを選んだため、後者は昔イタリアが多くの小国に分かれてた時代の名残です(バチカンと同様に統一を拒んだ)。レソトは南アに封鎖されたことがあります。
 飛び地に行くため外国を通る例はアラスカの他に、オマーンの飛び地が北の半島の先端にありアラブ首長国連邦(UAE)を通ります。これはオマーンの国王がUAEの辺りを治めていた時代の名残です。
 アフリカのアンゴラもコンゴ民主共和国(旧称ザイール)の向こうに飛び地がありますが、間の部分は河口で土地はありません。コンゴに海への出入り口を作るための処置でしょうか。パレスチナも間にイスラエルがありますが互いの飛び地を異なる政治組織が支配している状態です。
 昔はドイツも飛び地があり、ポーランドの領地が間にあったので、ヒトラーが間の土地を要求し、拒否すると戦争を仕掛け奪い取ったのが第二次世界大戦の始まりです。
 戦後も西ドイツには西ベルリンという飛び地が東ドイツに包囲される形で存在し、封鎖されたときは米軍が飛行機で食料や燃料を運びました。
 この手の話で私が興味あるのは、私が「とおせんぼされた国」と呼んでいる、特定の国を通らないと陸路で他の国へ行かれない国。
 例としてポルトガルはスペインを通らないと、スペインはフランスを通らないと東にある国へ行かれません。
 中米の国々は縦に並んでるので互いにとおせんぼ。
 韓国も北朝鮮にとおせんぼされ、陸路で中国に行かれません。
 これらの国は陸路を封鎖され困難になったことがあるはず。戦争とかいろいろあると思うのですが、それについての研究をまとめた本は見つかりません。
 国内では佐賀県が長崎県をとおせんぼして、兵庫県も東西の府県をとおせんぼしています。

A. 半可通さんから

 周囲をぐるり南アフリカに囲まれてる「レソト」が質問内容に該当します。
 サンマリノがバチカンと同じようにイタリアの中にありますが、こういう特殊な立場の公国は他にも有りそうな気がします。
 モナコ公国をこの質問の答えに入れるのが適当なのかどうか迷うところですね。周囲はフランス領に囲まれた格好になってますが海と接してるので、判断が微妙です。海路でもフランス領海を通る必要はあると思いますがフランス入国手続きは必要無い。
 また、西アフリカのガンビアが、周囲をセネガルに囲まれた格好になってます(ただし西の端が大西洋に面してるので、厳密に言えば海路で公海上からガンビアに入ることが可能)。
 こういう例はカリブ海の島嶼にもあり、セントルシアがセントビンセントに囲まれた格好にはなってます(でも公海と接してる)。
 また南太平洋にもハワイ州ジャービス島は、キリバスに囲まれた格好になってますが、ハワイから公海だけを通ってジャービス島へ入れるようにキリバスの領海は微妙な形に曲げられてます。
 東ティモールも周囲をインドネシア領に取り囲まれてますが、南の方で公海と接してます。
 海を例外として認めると、ブルネイ王国はもっと判定が微妙になってしまいそうです。
 ブルネイ王国の場合、周囲をぐるりとマレーシアに取り囲まれて居ると見做すことはできると思うのですが、南シナ海に面して居るために事情が複雑です。
 南シナ海を挟んでフィリピン領海やベトナム領海がかなり複雑に入り込んでますし、公海線と各国の領海線との定義次第ではかなり複雑になってしまいます(特に近年の中国の領海主張はブルネイ沖の海底資源を狙っての主張だけに)。
 他にバングラデシュもインドに9割以上囲まれた格好になってます。私のイメージでは海岸線以外はインド領に囲まれてると思ったのですが、よく見たら、バングラデシュ第2の都市チッタゴンを含む州でミャンマーと国境が接してましたので全く該当しないですね。
 とにかく、領海の解釈には各国の事情も絡むので海と接した国や地域は質問内容から外すとすれば、私が見付けたのは「レソト」と「サンマリノ」だけということになります。

A. ごまさばさんから

 周囲を全て自国以外の国に囲まれている国というのは、結構あるんじゃないでしょうか。つまり、内陸国ということになると思います。
 例に挙がっているバチカンは、一国に囲まれているので、疑問が「他の一国に囲まれた国」であれば、まず最初に思い浮かんだのが南アフリカ共和国に囲まれた「レソト」。
 囲まれているというよりも、なんだか、南アフリカ共和国の「中にある国」って感じですね。
 あ、バチカンのすぐ近くにもありましたね、「サンマリノ」 一国に囲まれている言う条件であれば、「ブルネイダルサラーム王国」や「ガンビア」「モナコ」「シンガポール」も……、これらの国は、海もありますので、少し違いますでしょうか?
 ブルネイなどを「海はあるが接する国が一つ」だと見ると、たとえば、デンマークやポルトガル、カタール、エストニア、パプアニューギニアも該当しますね。そうなると、アイルランドや韓国もそうですが、やっぱりちょっと違いますね……。
 あ、カナダもですね。質問文に出てましたが「アラスカ」に意識が行って気がつきませんでした、カナダは海に接している部分はありますが、アメリカ以外接していないですね。
 飛び地は、ロシア(ポーランドの横にあり、最低2ヶ国通らないと行けない)、アゼルバイジャン、アンゴラ、オマーン、東ティモールなど。
 東ティモールは、飛び地もあり、そして飛び地も含めて一国としか接していませんね。これこそ、他にないんじゃないでしょうか??(未確認です)
 いやー、面白い疑問でした!

洞窟ピングーさんからは、下のページを教えていただきました。
 リンクフリーだとありましたので、ご紹介しておきます。

 
「本来の意味での飛び地」
 
http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Lake/2917/zatsu/honto.html