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「週刊東洋経済」2005年9月10日号


 

 

 
単位171の新知識

読んでわかる単位のしくみ
星田直彦 著
講談社ブルーバックス
987円(税込み)

質量の単位「kg」の定義をご存じだろうか。「1気圧摂氏3・98度の水1000立方cmの質量」というのは、かつての定義ではあるが、現在は違う。正しい答えは、「国際キログラム原器の質量」である。

1992年、日本は国際単位系(SI)の全面採用を決めた。これは、m(長さ)、kg(質量)、秒(時間)、A(電流)、K(温度)、cd(カンデラ、光度)、L(物質量)の七つを基本単位とする単一の計量単位系である。これによって、たとえば天気予報の気圧単位「ミリバール」が「ヘクトパスカル」に変わったことは記憶に新しい。

本書はこうした単位の起源や定義、またそれにまつわるエピソードなどを、概観的、体系的に知ることができる。また、SI系単位だけではなく、ヤード、ポンド、尺、貫などのあまり使われない単位についても項目が設けられている。

基本知識なのに案外知らない単位について簡単に知るために、最適の書だ。