Q. みどりさんからの疑問
毎週日曜日、楽しみで『アタック25』というクイズ番組を見ているのですが、すこし気になることがあります。「茶道」に関するクイズがときどき出題されるのですが、出題者の女性アナウンサーさんは、どうも「ちゃどう」と読んでいるようなのです。「私の辞書」では「さどう」なのですが、どちらが正しいのでしょうか?
A. もりこさんから
茶道裏千家には『ことば』というお家元からの茶道に対する心構えのようなことばがありますが、そのときは「ちゃどう」と読みます。「さどう」は、一般的な読み方ではないのでしょうか?
A. UFUFUさんから
正しくは「ちゃどう」だそうです。ほとんどの辞書で「さどう」で引くと「ちゃどう」のこと、と出ており、「ちゃどう」で引くと、詳しく解説してあることからも明らかです。
茶の湯、茶道具、茶会、茶寄合、茶数寄、茶庭、茶花と茶道に関わりのあるものはいずれも「ちゃ……」と発音しております。
ただし、茶の湯の先生にお聞きしたところ、一般の慣習でいまでは「さどう」と読んでも一向に差し支えないとのことです。
A. masakimさんから
桑田忠親『茶道の歴史』(講談社学術文庫1987年)に次のように出ています。
》そもそも茶道(ちゃどう)とは、茶の湯の道ということの略称です。この茶
》道(ちゃどう)という言葉は、茶道(さどう)と読んでもいいんですけれど、
》茶道(さどう)といいますと、今では差支えないが、昔はお茶のことをつか
》さどる茶人の頭(かしら)を茶頭(さどう)といった。それを茶道という字
》に宛てて使っています。ですから、茶道(さどう)とよんでもかまいません
》けれど、茶頭(さどう)という歴史的な言葉と混同しますので、茶道(ちゃ
》どう)とよんだほうが、はっきりして、いいんじゃないだろうかと思ってい
》る次第です。
念のため、『国語大辞典(新装版)』(小学館
1988)を引いてみました。
》さ‐どう【茶道・茶頭】(‥ダウ)
》1
(茶頭)茶事をつかさどるかしら。古くは茶同朋(ちゃどうぼう)、つい
》で、茶坊主、坊主などともいった。茶道坊主。
》2
茶の湯。茶の湯の道のことを茶道というのは江戸時代まではまれであり、
》また、茶頭との混同を避けるために「ちゃどう」というのが普通であった。
》現代では、「さどう」。
私の知っている裏千家の人も「ちゃどう」と言っていました。
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