--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.036 (2000.5.26)

Q. koujiさんからの疑問

 落語に『寿限無』ってありますよね。この話の落ちは、何が正しいんでしょうか?
 私としては、
「長生きさせたいと望んでつけた名前なのに、早死(事故死)させてしまう」
――というのが、正しいように思うのですが、瘤(こぶ)が治ってしまう話の方が一般的なように思います。
 他にもいろいろあったように思いますが、本当のところを知っている方、御教授願います。

ちなみに、フルネームは……、
   寿限無、寿限無、五却の擦り切れ、
   海砂利水魚の水行末、雲行末、風来末、
   食う寝るところに住む所、やぶらこうじぶらこうじ、
   パイポ、パイポ、パイポのシューリンガン、
   シューリンガンのグーリンダイ、
   グーリンダイのポンポコピーのポンポコナーの長久命の長助。


A. odricさんから

 私が知っているのは、落語全集からですが、その中ではたんこぶが治ってい
ました。バリエーションとして溺れ死んでしまうというのもあるようです。

A. ジージョさんから

 親が有り難い名前を片っ端からくっつけた。
「寿限無、寿限無、寿限無の擦り切れ、風来坊に……(以下略)」君が、子どものときに転んで泣いて、見知らぬおじさんに名前を訊かれた。名前を行っている間に痛みが治まったという話だったような……。

A. さとみさんから

 私が昔聞いた落語では、確か、寿限無くんに殴られた近所の子どもが親に言いつけに行ったとき、
「おまえんとこの○○ちゃんが、おらのこと、ぶった〜」
というところの「○○ちゃん」のところがあまりにも長い名前だったので、いい終わったときには瘤(こぶ)がひっこんでしまった、という落ちだったと思います。落語で最後に死んでしまうというのは、あまりないかと……。
 それにしても、ちいさいころ、この名前を必死に暗記したものでした。懐かしかったです。

A. もちみさんから

 私が知っている話では、ジュゲムは井戸に落ちておぼれてしまいます。
 助けるにも、一緒に遊んでいた子どもから「ジュゲムが井戸に落ちたこと」を母親が聞き、それを父親に伝え、父親が、それは大変だと納得し……ってな具合で、何回も名前を確認しているうちに、タイムオーバーとなってしまったという、オチだったと思います。

A. うにうにさんから

 上方では昔から、
「寿限無ちゃんが井戸(または川)に落ちてしまい、長い名前を言っているうちに溺れて死んでしまった」
という落ちが多かったようです。
 一方、それではあんまりだと思ったのか、江戸では、
「ケンカで殴られたけれどコブが引っ込む」
という落ちになっています。
 最近、寿限無がテレビでブームになったこともあり、子ども向けの落語の本が多数出ていますが、それらはいずれもこの江戸版の落ちです。
 上方版の落ちも、「何事もほどほどにしておけ」といった教訓が含まれていると思いますが、子どもに話して聞かせたり子どもが自分で読むのにはちょっとどうかな、という感じがありますので、江戸の落ちになったのでしょう。