Q. toshiさんからの疑問
ゴールデンウィークや正月などに、航空運賃や旅行代金等が、高くなりますよね。以前から仕方ないかと思っていたんですが、あまりにも旅費が高くなるので聞いてみたくなりました。
携わっている人の休日出勤分の加算? それとも、このときとばかりに値上げをして稼ぐ?
いつも高い時期にしか動けない者のひがみかも知れませんね。でも、一般の人が知らない、GWや正月の旅行料金設定の「仕組み」ってあるのではないでしょうか? そういうことをご存知の方、ぜひ、教えてください。
A. Pharaohさんから
これは大学の経済学の授業で「二重価格の経済性の根拠」みたいなところでさらっと習います。ものすごく簡単に言うと、
「多くの人が欲しがるのなら、少々高くても買う人はいるだろう」
という考えに基づいてます。
1.価格は需要と供給で決まります
2.需要は時々刻々と変化します。また、需要は販売する人には決定権がありません。決定者は「需要者=飛行機に乗りたいと思っている人=普通の人」です。
需要が時々刻々と変わるということは、GW/正月などで需要(欲しいと思う人の数)が変化することを意味します。
ほかにも、マックの平日ハンバーガー65円とか曜日によっても違いますし、また、時間によっても違う例としては、早朝の航空券は大体安くなっていることがあげられます。
3.企業の収入(売上)は単価×数量で決まります。
ですから収入を上げるには単価か数量のどちらか(両方の場合も)を大きくしたいのです。
航空機でいうと、
単価=運賃
数量=客席数×飛行機の数
となります。ここで、飛行機には自由席がないので(^^;)客席数は一定です。そのため、航空機会社は収入を増やすため、「増便」と「運賃の値上げ」をします。
実際にはどの企業も「利益(=収入−費用)」を増やしたいので、厳密に言うと上記の例のように収入だけ増やす観点からでは説明が十分とはいえません。しかし、そこまで入り込むと複雑になるので、またの機会に説明します。
★経済学を勉強した方なら知っている「旅費設定の仕組み」でした!
旅行業者さんからの情報があればいいのですが……。(星田)
A. saiさんから
平日料金が割引だそーだ。
★なるほど、そう言う考え方もあるわけだ。(星田)
A. おかかさんから
海外旅行会社で仕事をしていましたので、パッケージ旅行の場合についてお話ししますね。
わかりやすく言えば、GWやお正月の値段が「定価」で安い日が「ディスカウント料金」です。
旅行会社はあらかじめ航空会社やホテルから座席・部屋を「仕入れ」しますが、この時に季節や曜日によって値段が違います。
GW、正月などは「正規運賃・料金」のままなのでいちばん高く、以下、夏休み等や連休、週末、平日……と割引されていきます。
これをもとに旅行会社が価格を決めるときも、「売り切れ間違いなし!」な日は強気、逆に売れそうにない日は思い切って値下げします。
「新年度開始直後の4月の仏滅翌日(ハネムーン関係ね)の月曜日」なんて最も海外旅行に行きにくい、売れにくいであろう日は超ディスカウントされるわけです。
細かいことはいろいろありますが、おおざっぱに言えば、「GWや正月は旅行代金の原価である航空・ホテル料金が割引されないので高い」と言っていいと思います。
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