Q. 熾天使さんからの疑問
狩人のデビュー曲に『あずさ2号』があります。あの歌の中に、
「8時ちょうどのあずさ2号で……」
とありますが、8時ちょうどの『あずさ2号』は、本当にあるのでしょうか? もしくはあったのですか?
A. つきみそうさんから
この歌が作られた頃には、あった可能性が高いです。
この歌がまだ人々の記憶に新しかった頃に、国鉄は特急列車などの番号を列車番号に近づけるように改めます。すなわち、下り列車は奇数、上り列車は偶数の号数をつけて呼ばれるようになったのです。それ以前は、上り下りともに1号から順番につかられていました。
この歌では新宿から「あずさ2号で旅立つ」のですから、この変更がなされる前の話でしょうね。現在では、新宿行きにあずさ2号があるのかな……。
なお、昔の国鉄では特急は特別なもので、私鉄の座席指定特急に相当するものが急行、といった感じでしたね。首都圏の方なら東武鉄道なんかのイメージでしょうか。その後、L特急といって1時間ごとにどんどん特急が出発する、なんていうのがふえました。
新宿発のあずさは利用客の多い列車だったので、多分あったのではないか、というのが私の考えです。
A. えがわさんから
JR(当時は国鉄)の号数表示は、下りが奇数で上りが偶数だそうです。
ってことは、8時にあずさ2号が実在したとしても、東京発ではなく、東京に向かってくる列車なんですね。「信濃路から東京へ」では、歌詞にならないですなあ。1号や3号ではだめだったのかしら。
A. こみしんさんから
ありました。いつ、なくなったかは忘れました。
前は、下りにも上りにも1号からずっと愛称がつけられてました。でも、今は、下りは「あずさ(奇数)号」になったので、あずさ2号は上りだけになってます。新宿発の下りではありません。
新宿発でも東京や千葉に行くときは今後あずさ2号ができるかもしれません。
A. 一知半解さんから http://homepage1.nifty.com/hankai/
あの曲がヒットしているときに、『あずさ2号』は確かに存在しました。
ただし、私のあやふやな記憶では、中央本線の特急についていた「あずさ」は奇数号が新宿発で、偶数号が松本発だったと思います。それで、歌詞を読んだかぎり都会を離れていくという感じなので、チョットおかしいかなと思ったように記憶しています。
ちなみに『あずさ2号』は松本発なのは間違いないと思いますが、「8時ちょうど」かどうかは分かりません。
A. うにうにさんから
「8時ちょうどのあずさ2号」は実在しました。新宿発8時00分のJR中央本線松本行き(時期によっては白馬行き)の特急です。
中央本線を走る特急に「あずさ」と名前が付いたのは1966年12月12日のダイヤ改正のときです。当初は1日2往復で、下りの一番列車(つまりあずさ1号)は新宿発8時00分でした。その後本数が増えても、しばらくは8時が一番列車だったのですが、1973年10月1日の改正で新宿発6時40分が登場してこちらが1号となり、「8時ちょうどのあずさ2号」が実現しました。
ただしこのあずさ1号、ダイヤ上は存在していたものの、車両のやりくりがつかなかったため、年に数日しか走らないという状態が数年続き、時刻表をみてもたいてい【運休中】という注がついているというありさまで、「時刻表大研究」(1977年4月刊)という本の中で「あずさのエースが出てこない?!」と揶揄されたりしました。そのため、結果的にはしばらくの間、あずさ2号が事実上下りの一番特急列車ということになりました。
ちなみに、若い読者には通じにくいかもしれないので念のため書きますと、「あずさの…」はキャンディーズのヒット曲『ハートのエースが出てこない』(1976年3月1日発売)のもじりです。
そんなときに『あずさ2号』の歌が発売になった(1977年3月25日)ので、「明日の朝一番の特急で私はあなたから旅立つ」という意味の歌になったのでした。
ただ、翌78年10月2日にダイヤ改正が行われ、数字だけで上り・下りの判別ができるように「下り列車は奇数、上りは偶数」となったため、この列車はあずさ3号となり、あずさ2号は朝一番の上りの特急(甲府7:35発新宿行き)になりました。このため、「8時ちょうどのあずさ2号、ダイヤ改正で消える」と一部で話題になりました。また、あずさ1号もかなり運転頻度が増し、78〜79年の冬には、運転日数は普通の臨時列車並みになっていますので、「8時発=始発」というイメージもだんだん薄れてきました。
現在は新しい車両になり、「スーパーあずさ3号」として今も新宿駅から毎朝8時に大糸線の南小谷(松本の少し先です)に向かって発車しています。ただし、7時発の「スーパーあずさ1号」が毎日運転されるようになったので、もはや始発ではありません。
A. syamaさんから
中央線沿線に住んでおり、「あずさ」は毎日、眺めております。
さて、確かに『あずさ2号』がヒットした1977年には、「8時ちょうどのあずさ2号」がありました。
しかし、1978年10月2日の全国ダイヤ改正とともに、上り列車に偶数番号、下り列車に奇数番号をつけるようになりました。新幹線では開業当時から上り列車に偶数番号、下り列車に奇数番号を振っていましたが、在来線では発車する順に1、2、3……と設定されていたため、これを全国的に統一したのです。
そのため、歌詞にでてくる新宿駅始発のあずさは奇数番号となってしまい、現在は、「8時ちょうどのスーパーあずさ3号」となりました。
なお、現在の「あずさ2号」は、松本発6時50分の「スーパーあずさ2号」となっています。
A. 哲太郎さんから
狩人の曲が流行った頃には、実際に新宿発の「あずさ2号」があったそうです。現在は「?号」の数字には、新宿発の列車には奇数号が割り振られていますので、「松本発6時50分のスーパーあずさ2号」となります。
A. PaPaさんから
ありました。
我々、貧乏山岳部にとって「特急あずさ」は憧れの電車でしたが、上りで一度だけ乗ったことがあります。たしか80年代前半頃だったか、「下り」が奇数号、「上り」が偶数号になり、件の「2号」は上りになってしまい、「私はあなたから旅立ちます。」とはならず、「あなたのもとに戻ります」みたいな内容で狩人がテレビで歌った?ような気がします。
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