--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.073 (2000.11.26)

Q. よしさんからの疑問

 バイオリンやギターは、あの形(ひょうたん)だからこそといい音が出ると聞きました。なぜですか? あの形に秘められた秘密を教えてください。


A. うしろイヌさんから

 前に芥川也寸志さんの著書で見たような気がします。直接的な答えではないけれど……あくまで一つの説ですね。
 実はあの形はあるものを象徴しているらしい。
 変形してしまっているものの、バストの小さなふくらみ、腰のくびれ、腹へと続くなだらかな曲線、短くなってしまったが確かに四肢もあり、長い首の先には小さな頭。……そう! これは“女性”の体をモチーフにしたものではないか?
――というわけなんです。そして決定的な証拠が、わき腹に刻まれた2つの「f」の文字。「female」の「f」だ、というんです。
 昔の芸術はなんでも女性の体の美を表現しています。バイオリンだって昔の職人にとっては立派な芸術なのでしょう。

A. kuDさんから

「あの形」っていってもどこまで回答すればいいのかわかりませんが、まず、バイオリンやギターにしても生音で大きな音を鳴らすために共鳴箱が必要で、箱型になってます。共鳴箱を必要としないエレキギターにはフライングV等の「あの形」とはまったく違ったものもあります。
 途中のくぼみですが、私の予想だと、バイオリンは端の弦、1本を弾くときに箱に弓がぶつからないようになってるんだと思います。
 ギターは足に乗せたときに、ちょうどくぼんでる部分がはまるんだと思います。

A. shimomoさんから

 私は一時チェロを習っていましたが、そのときにこれは女性の姿を模したものだと聞いたことがあります。だからチェロを演奏するときには、女性を抱きかかえるように優しくね、なんて言われていました。そう考えると、シャガールの絵画などで体がヴァイオリン形の女性が描かれたりしているのも頷けます。
 でも、ヴァイオリン族の楽器の歴史を振り返りますと、丸いもの、四角いもの、三角のもの、杖状のものなど、様々なものが試行されています。
 そこで、まずは音質を追求して偶然あの形になってから「あれは女性の姿」だと後で言われるようになったのではないか、と思うのですが、どうでしょうか?
 ちなみに現在のオーケストラで使用されている弦楽器は小さいもの(高音のもの)から、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスとなりますが、このうちヴァイオリン、ヴィオラ、チェロはヴァイオリン族ですが、コントラバスだけガンバ族という楽器になります。
 見分けのポイントは、前記のように楽器を女性に見立てた場合の肩の形によります。コントラバスだけが「なで肩」になっているはずです。これがガンバ族の特徴です。
 バロック時代(バッハの時代)以前にはガンバ族の楽器は沢山活躍しておりまして、「ヴィオラ・ダ・ガンバ」なんて楽器は特に有名です。でもヴァイオリン族に押されて現在はコントラバスしか残っていないんですね。
 あとコントラバスがヴァイオリン族と違うなあ、と感じる点が2つあります。 1つは弦の本数です。ヴァイオリン族は4本ですが、コントラバスは4本だったり5本だったり、時には6本だったりします。
 もう1つは弓です。主に2つのタイプの弓が使用されています。まずはヴァイオリン族と同じような弓と、ちょうど木を切り倒すようなノコギリのような独特な弓です。その独特なノコギリのような弓はドイツ、オーストリア、日本のオーケストラで使用され、ヴァイオリン族のような弓は、それ以外の地域で使用されているようです。でもニューヨークのオーケストラはやはり世界中からメンバーが集まるからでしょうか、それらの弓が混同で使用されているのを見たこともあります。
 後半はPart2っぽい内容になってしまいましたね。