--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.1005 (2012.10.21)

Q. 祐之さんからの疑問

 日本の歌(特に演歌)で、歌の中にセリフの入る曲がたまにあります。『浪花恋しぐれ』とかです(「酒持ってこんか〜い」)。
 あれはあれで、アリかと思うのですが、外国の曲にああいうのはあるのでしょうか?
 歌舞伎や浪曲やオペラの世界では普通だと思うのですが、
現代歌謡曲で初めて取り入れられたのは、何という曲ですか?

あの台詞って、カラオケで歌うのはけっこう恥ずかしいですよね。
  西城秀樹の『ジャガー』を歌ってみたいのですが……。


このNo.1005 の疑問ですが、回答がほとんど寄せられません。
  「最初」と確定するのがむずかしいのだと思います。
  そこで、私、考えました。
  以下の台詞入りの曲よりも、古い歌をご存じでしたら、お知らせください。
  なお、発表された年も明記してくださいね。

    加山雄三  『君といつまでも』(1965年12月5日発売)


A. 餃子さんから

 現代歌謡曲で初めて取り入れられたのは、何という曲かというのは分かりませんが、外国の曲で台詞がある曲はあります。
 代表的なのが、日本でも1980年代にヒットしました、

   シャーリーン(Charlene)
   愛はかげろうのように (I've Never Been To Me)

という曲です。2番の歌詞の中に出てきます。
 結構長い台詞です。YouTubeで確認ください。

情報、ありがとうございます。この歌は、私も大好きな歌です。
  日本では、椎名恵がカバーしていますね。

A. Hyaruさんから

 いつも楽しく読ませていただいております。
 星田さんの提示された1965年の『きみといつまでも』より、とりあえず5年遡った例をお知らせします。

   1960年 藤島 桓夫さん「月の法善寺横丁」
   ※参考(youtube) 
http://www.youtube.com/watch?v=kspzGizSdcY

A. いしださんから

 古いものを辿って行けば、行き着くところは「浪曲」になるのではないかと思います。
 実際のところ、元祖となる歌があったとしても、レコード等で音源化されていなければ、現代の我々の知る由もないことですし……。
 私はカラオケには行かないのですが、楽曲の検索条件に「台詞入り」なんてのはないでしょうか?
 とりあえず古い歌ということで、他の方も挙げられるとは思いますが、1960年の『月の法善寺横丁』を。

A. たっちゃんさんから

 以下のような曲があります。

   歌手     題名      発表年
   山田太郎  新聞少年     1965年
   藤島桓夫  月の法善寺横町  1960年

 以下アニメ・ドラマ主題歌・歌手不明ですが……、

   スーパージェッター(1965〜)
   おばけのQ太郎(1965〜)
   忍者部隊月光(1964〜)

A. YOSHYさんから

 正直言ってわかりません。
 ただ、菊池章子の『岸壁の母』は、1954年9月に発売され100万枚売れたそうです。
 それより前にもありそうです。
「これより古いものをご存じの方は……」といって探るしかなさそうです。
 カラオケ好きの悪友に聞くと、三波春夫のように浪曲出身の歌手は昔からこういう台詞入りの歌を歌っていたということです(ただし、未確認情報です)。

A. akkita_gさんから

 台詞入りの歌謡曲、『君といつまでも』というゆるい範囲を示していただいたので答えやすくなりました。
 私の知っているかぎりでは……、

  新橋喜代三さんの『明治一代女』……昭和10年(1935) とか
  東海林太郎さん(台詞は田中絹代さん)の『すみだ川』……昭和12年(1937)

あたりです。
 昭和30年代に入ると結構ありますね。

  島倉千代子さんの『からたち日記』……昭和33年(1958)
             『おもいで日記』……昭和34年(1959) とか
  藤島桓夫さんの『月の法善寺横町』……昭和35年(1960)

などはラジオやテレビでリアルに聞いていました。

A. moon-jellyさんから

 いちばん最初に台詞が入った曲は分かりませんが、ヒット曲限定だと、

   すみだ川  東海林太郎 1937年

だと思います。でもこれは(台詞:田中絹代)です。
 本人が語っているのが条件なら

   フランチェスカの鐘  二葉あき子 1948年

じゃないでしょうか?

「ヒット曲」には魅力を感じますが、その線引きむずかしいでしょうから、「発売された曲」というくらいのことにしておきましょうか。

A. Issieさんから

 どの歌が「最初」かということは、私もわかりません。けれども、こういうセリフ入りの歌が戦前からあることは確かです。
 たとえば有名なのは、

   高峰三枝子さんの『湖畔の宿』(1940/昭和15年)

 高峰さんは「歌う映画スター」の最初の一人で、歌もセリフも自分で演じています。
 私が今思いつく中で最も古いのは、

   東海林太郎さんの『上海の街角で』(1938/昭和13年)

 ただしセリフは東海林さんではなく、やはり映画スターの佐野周二さん(関口宏さんのお父さん)です。
 セリフの内容は、上海で暮らしていた主人公(日本人)が、日本軍の後押しで汪兆銘政権が成立して「平和が到来した」のを機に、「満蒙」に転進するので恋人に別れを告げるという、まさに「この年」らしいものです。
 どちらも直接に映画の主題歌だったりしたわけではないようですが、レコード会社サイドと映画会社サイドのタイアップで作られたものなのかもしれませんね。
 「現代歌謡曲」というのは、大正から昭和に入る辺りでラジオ、トーキー映画、レコードという当時最新のメディアと結びついて成立・発展したものだと思うのですが、こうしたメディアとの関係から割と早い段階からセリフ入りの歌謡曲は現れているのではないかと思います。
 ちなみに、よく「わが国最初の流行歌」といわれる

   松井須磨子さんの『カチューシャの唄」(1914/大正3年) や
               『ゴンドラの唄』(1915/大正4年)

は、どちらもそれ自体セリフの入った歌ではありませんが、元々が逆に舞台演劇のセリフの合間に歌われる劇中歌でした。

A. chomicatさんから

 明治の頃の流行り歌に(たとえば、関おひろや桜井敏男あたりに)台詞入りがあったと思うのですがこれはもう少し調べます。判らなければごめんなさい。
 歌謡曲で私が知っているかぎりでは5曲あります。

   1.昭和23年 5月 フランチェスカの鐘 二葉あき子・高杉妙子
   2.昭和15年 7月 小雨の丘 小夜福子
   3.昭和12年 1月 すみだ川 東海林太郎・田中絹代
   4.昭和10年10月 ゆかりの唄 デイックミネ・星玲子
   5.昭和 5年 9月 すみれの花咲く頃 天津乙女

 台詞も判りますが著作権の関係もあるので書けません。ご了解ください。
 『すみれの花の咲く頃』は(原曲は『リラの花咲く頃』)よく知っている方も多いと思いますが、オリジナルの天津乙女が歌ったものには冒頭に長い台詞が入っています。
 昔の唄ですから冒頭を少し書きます。

   すみれの花は私の店のが巴里中で一番いいんです。
   ねえいいにおいでしょう
   それが初恋の香りです
   恋人を喜ばすには、すみれの花に限ります。
   そしてすみれの花を歌うんです
   さあ、歌って御覧なさい

と結構長い台詞です。
 その他、確か美空ひばりの『りんご追分』には台詞があったと思います。昭和40年頃でしたかね?

A. chomicatさんから

 再度調べたのですが、大正時代の流行り歌を流行歌と定義するなら、

    石田一松 『のんき節』(後に『のんきな父さん』) 大正13年

が発売されていると思います。
 これには台詞がきちんと入っていますし、一世を風靡した流行歌です。『すみれの花咲く頃』(昭和 5年)よりも古いと思います。(添田亜然坊作詞作曲)
 何度も吹き込んでいるので昭和初期まで発売されていたようです。
 石田石松は後に国会議員に出たことは覚えています。街頭演説が「ははのんきだねぇ〜」で当選しました。

みなさん、たくさんのご回答をありがとうございました!
 まだ、さかのぼれるかな?

ムーさん、たけさんからも、回答をいただきました。ありがとうございました。