--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.102 (2001.04.16)

Q. たかりんさんからの疑問

 電話機(プッシュホン)のボタンの配置と計算機(電卓)やパソコン(テンキー)の数字の配列が違うのはなぜですか?
 たまたま、電話回線について勉強中だったのです。最近の電話機は多機能電話機が多いですよね。いろいろな電話機があるんだなぁ〜と関心しておりました。
 
気がつくと、電話機のダイヤルと机上の電卓のボタンの配置が違うのです。えっ、なんで?
 私の予想としては……、

(1)電話機は立ってかけている状態が多い!!(公衆電話など)
(2)電卓は机上で一般的に座って使用する。

 立って電話をかけるということは、ボタンを見下ろした状態からダイヤルすることになるので、目線の近い位置から(上から)1〜9。電卓だと、座って使用するため手元から1〜9じゃないかと思ったりしました。
 しかし、ハッキリとした答えが見つからないのです。両者同じように0〜9の数字を使用しているのになぜ、配列が違っているのか? 何か理由があってのことじゃないかと思います。ご協力よろしくお願いいたします。


A. 淳一さんから

 これは、なんの理由もなかった、と記憶しています。
 キーボードから数字を入力するということでは、電子計算機と呼ばれた時代からテンキーの数字は下から上へ大きくなっていました。これは人間工学的な設計からだと思います。
 やがて電話のダイアルをプッシュボタン式にするとき、この形式を導入するかどうか、議論があったかどうかは知りませんが、当時はキーボード入力というのは一般的ではなく、電卓さえ普及していなかったのです。つまり電話ユーザーはほとんど白紙状態であると、電電公社(現NTT)は理解していたわけです。
 だとしたら、電子計算機にも電卓にも接したことのない一般大衆でも迷うことのないように「ごく自然に」位置が分かる、上から下へ方式でいこう――ということになった――と聞いたことがあります。
 確かにいちばん上に「1」があるほうが、下に「1」があるよりは直感的でありますね。
 やがて電卓やテンキーボードが普及してそれと矛盾することになり「これは不便だ」という声があがりましたが、そのときはすでに「電話のプッシュキーは上から下」という方式も普及してしまっていたため、電電公社も切り替えるに切り替えられなくなって、そのまま現在に至っているようです。

A. AssassiNさんから

 もともと電話機のダイヤルは回転式でした。これが現在のようなプッシュ式に変更される段階で今の配列になったのは、それまでの回転式の配列順序に関係しています。
 思い出して下さい。
 回転式ダイヤルは「1」から始まって「0」で終ります。この順序のイメージを、そのままテンキーに置き換えたのです。またデジタルではなく、アナログ回線を使用する場合には、電話機の構造上、この配列の方が都合が良かったのです。
 一方、パソコンや電卓のテンキーは、心理的、合理的必然性から、この配列が考案されました。キーボードの配列と同じように、入力する人の操作性を考慮したものです。大きな数字は上の方に、小さな数字は下の方に配置することによって、直感的なイメージで入力できるようにと、この配列になったのです。
 どちらか一方に統一すれば良いのでしょうが、そうした場合、他方のメーカーと関連会社は、莫大なコストを支払って規格を変更しなければならないため、統一は無理だと思います。

A. dn246さんから

 電話は昔、ダイヤル式しかなかったじゃないですか。
 緊急に警察に電話をする場合、ダイヤル式だと「111」がいちばん回すのに時間がかからないですよね。ところが、みんな慌てているので、最後にいちばん遠いところにある「0」を回すことで、落ち着いてもらう。だから「110」なんだ――というエピソードを聞いたことがあります。
 ところが、もし、プッシュ式の電話機の数字の配列が電卓のそれと同じだと、「0」と「1」が近くになってしまう。
「これじゃー、慌てたまんまじゃないか!!」
ということになったのでは……。
 あまり信憑性はありませんが、かわいらしいエピソードなので自分はこれを信じています! ……ダメ??

A. masakimさんから

 新古書店で、
『ダカーポ・自由時間 特別編集 大疑問』(マガジンハウス2000年)
という本を買いましたが、それに
「プッシュホンの数字は上から「1、2、3」でも、電卓の字は下から「1、2、3」」
という項目がありました。
 プッシュホンの数字の配列はITU(インターナショナル・テレコミュニケーョン・ニオン)が設定した国際基準に準じているもの。これが世界標準の配列なのである。
 一方、電卓の数字も国際基準の配列になっていることはプッシュホンと同じである。しかしこちらの基準はISO(国際標準化機構)で定められたもの。ちなみにコンピューターのテンキーの配列もこれにならっている。
 事務機械工業会の説明によると、電話の配列よりも先に決まったものらしい。しかし電話と情報機器では業界が違うため、統一するきっかけがないままそれぞれの配列が決まってしまったということだ。
「計算機などはブラインドタッチで素早く操作」する必要があるので「電卓の配列が適している」とも書かれていますが、確かに計算する場合は「0」をよく使うので手前にあって大きいほうが便利です。(そのためレジスターには「00」や「000」のボタンがあったような気がします)

A. n@kkyさんから  http://www.h-dc.com/

 電卓とプッシュホンの数字の配列について、僕なりに考えてみました。今まで出た回答に納得いかないもので……。
 自然発生的なのは電卓の配列だと思います。「0」が下の方にあって、「昇順」で大きい数字が上にくるのは自然です。
 ではなぜ、電話の場合それが逆になったのか?
 最初にプッシュホンが考え出されたのはアメリカだと思われます。さて、みなさんご記憶にあるかどうか判りませんが、プッシュホンの全てのキーに「アルファベット」が併記されているのです。アルファベットを併記することによって「数字を覚えなくても電話が掛けられる」のです。
 確か「1」には「ABC」、「2」には「DEF」などと併記してあるはずです。番号を覚えるときに、このアルファベットを利用するのではないでしょうか?
 アルファベットは、横書きで「上から下」「左から右」に向かって表記する方式ですので、「下から上に上がっていく」形だと具合が悪いのだと思います。
 おそらくこの「アルファベットを併記する」ということが、プッシュホン独自の配列を生んだものだと思いますよ。

なるほど、電話特有のそうでなければならない理由があるという説ですね。(星田)

A. 安岡孝一さんから

 電卓のキー配列は、Gustaf David Sundstrand が1914年に発明した「Sundstrand Adding Machine」という機械式卓上加算器に、その源流があります。
 Sundstrand がキー配列をこのようにした理由ですが、彼の特許(U.S.Patent No.1198487)を読むかぎりでは、0と1のキーが遠く離れていると機械の構造上非常に都合が悪いからだと言えます。
 電話のキー配列は、1963年にAT&TとWestern Electricが共同開発した「Western Electric Model 1500」という卓上電話機(ただし当時は*と#のキーはない)が元になっています。
 キー配列を電卓と同じにしなかったのは、開発者の一人であるR. L. Deininger の論文、
"Human Factors Engineering Studies of the Design and Use of Pushbutton Telephone Sets" (The Bell System Technical Journal, Vol.39, No.4 (July 1960), pp.995-1012)
に、
「実験の結果、電卓のキー配列は、ボタンを押すスピードの点でも押し間違いの多さの点でも劣っている」
と、はっきり述べられています。