--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.1048(2013.06.23)

Q. やまおさんからの疑問

 よく、「このうどん『腰』があるね!」とか言います。
 「腰」はあっても、うどんに括れ(くびれ)はありません。
うどんの「腰」とは何なのでしょうか?
 「腰」があるのなら、「おしり」もあるはず?

他の麺類にも「腰」って使いますね。餅にも使うかな?
  「腰」とは具体的に何を指すのか? その正体は?


A. しげ3さんから

 楽しく読ませていただいています。
「うどんの腰」というのは、もちもち感がありながら、弾力(歯ごたえ?)がある感じです。(説明が難しいです)
 うどんの材料の小麦粉はグルテンという成分を含み、グルテンは水と混ぜ合わせると弾力をもった繋がった構造になります。それがうどんの腰です。
 私の説明より下記を見て頂いた方がわかりやすいと思います。

木下製粉株式会社さんのサイトから
(4)小麦粉の話 > 小麦粉の性質・・・(1)グルテン
http://www.flour.co.jp/05_flour/flour2.html

掲載についての了承をいただき、ありがとうございました。
  日頃から食べているうどんですが、奥が深いのですね。

木下製粉株式会社さんのサイトには、次の話題も掲載されています。
 ここにも「うどんの腰」について説明があります。

  #195 うどんはなぜつながるのか?
  
http://www.flour.co.jp/01_update/v176_200/na195.html

A. 子沢山さんから

 麺類の「腰」はというと、麺を噛んだときに感じる、硬さとは異なる弾力のある抵抗感、いわゆる噛み応えのことを指しています。
 その「腰」の正体であるグルテンについては、素晴らしい回答がすでに出ているので、「腰」という言葉の側面についてです。
 ここでいう「腰」というのは、身体の部分の名称というより、「腰を入れる」や「腰抜け」などの使い方に通じる、あるものの状態を保ちしっかりさせている要素を意味しています。
 この「腰がある」という語は、麺類以外の食材ではパンや餅に、また和紙や布などが破れにくいときにも使います。

A. 関東のうどん好きさんから

 以前、私が観たNHKの番組では皆さんの回答とちょっと違ったので、ご紹介したい。
 麺の腰とは、柔らかく茹であがったように見えても、噛み切る寸前に歯を押し返してくるように抵抗する固さや弾力と定義づけできるのではないだろうか。それは子沢山さんが腰を解説された「あるものの状態を保ちしっかりさせてい
る要素を意味している」にも合致していると思う。
 うどんや他の麺の腰の正体は、麺の中の「水分勾配」。「腰」は一言でいうと茹であげた直後のうどんの水分勾配ということらしい。
 つまり、ゆで上げ直後のうどんの中心部分の水分は50%程度であるのに対し、表面近くは約80%で、この水分量の差異が「柔らかく見えても最後に歯ごたえがあって腰がある」ということになるとのことだ。
 グルテンは麺の腰というよりは主に麺の硬さに関係しており、グルテンの含有量が多い小麦粉を強力粉、少ない小麦粉を薄力粉と呼び、うどんに使われる小麦粉は中力粉と呼ばれるものだ。
 グルテンの含有量が多い小麦粉を使うとスパゲッティのような食感になり腰とはちょっと違うらしい。とはいえグルテンが食感や味、風味に関係していることは間違いない。