Q. ゆうだよさんからの疑問
子どもの絵本を見ていて思いついた疑問です。
今は大人になってしまった人の小さい頃の写真を見たときに、
「わ〜、面影があるね〜」
とよくいいますよね。
完全変態の昆虫たち、たとえば、チョウやカブトムシの場合、幼虫の頃の面影が成虫に残っている場所なんてあるのでしょうか?
内部構造をまで調べればきっとあるのでしょうが、「面影」ですから外から見て分かる部分であるのかなと気になっています。
★イモムシとチョウは、全くといって違うものね。
サナギマンとイナズマンもかなり違う。
A. Nakaさんから
面影は残っています。
たとえば、青虫の愛らしい目が、モンシロチョウのそのままです。
カブトムシの幼虫のでっぷりしたお尻が、カブトムシにそっくりです。
面影ですから、私以外の人は感じ方が違うかもしれませんが……。
一度よく、完全変態の昆虫の幼虫と成虫をよく観察してみてください。きっと、面影を発見できると思います。
A. Hoshiyanさんから
「面影」を辞書で調べると、「記憶によって、思い起こさせる顔つきや姿、仕草などの様子」とある。たとえば「目もとに父親の面影がある」というようないい方だろう。これから考えると、あまり似ていなくても思い起こせる痕跡があれば面影と考えてよいと思われる。
完全変態を遂げるチョウなど昆虫の体は、頭部、前胸部、中胸部、後胸部、腹部、一対の触覚、一対の目、二対の羽、三対の肢からなっているが、チョウの幼虫であるイモ虫も羽がない以外は同じ構成で造られている(イモ虫には大きなお腹を支える腹足もあるが……)。
さらに付け加えるなら、サナギも同じように表面から見分けることができる。これは立派に思い起こせる「面影」といえるのではないだろうか。
さて、ここでちょっとした雑学だが、昆虫の肢が6本ある理由は胸部が三節あるからだ。
一節から一対の肢と羽が生えている。実は羽も原始的な昆虫では6枚あった。しかし、飛ぶときに6枚の羽は乱気流を起こし不都合であったため、前胸部の羽は退化してなくなり、現在では昆虫の羽は2対、4枚になった。
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