--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.109 (2001.05.22)

Q. ジッタさんからの疑問

 よく、料亭のコース料理やその他いろいろなものに順番を付けるときに、「松竹梅」を使いますが、なぜ「松」が上で「梅」が下なんでしょうか?
 何か由来のようなものがありましたら是非教えてください、お願いします。


A. egawaさんから

 いやいや、梅が下で松が上とは決まっていません。
 こないだ行った日本料理店では、松・竹・梅の3コースあったんですが、松が最も安く、梅がいちばん高いコースでした。
 このお店では接待する側が「この相手ならいちばん安いコースで十分だな」と判断した場合に
「松コース!」
って注文するわけで、接待される側もなんか気分いいですよね。もちろん、いちばんいい料理で接待するときには「梅コース」なわけですが、
「いや、この店は梅がいちばんいいコースなんです」
とでも仲居さんに添えてもらえば気分も害さないでしょう。
 と、つらつら書きましたが、この店も「松竹梅」のランク付けを逆にとってるだけですから、質問の答えにはなってませんね。あしからず。
 ま、こんな店もあるということで……。

A. どらさんから

 松竹梅は冬の寒さに耐えるということで、中国で昔から「厳寒の三友」と言われて描かれていたものです。日本に来ると「めでたい木」とされて、慶事に用いられるようになったとか。並べ方は、単に古代人が神聖視(重要視)した順番だと思うのですが…。

松:冬でも緑を失わない→不老長寿のシンボル。
  神の天下りを「待つ(松)」めでたい木で、
  現世と神を媒介する役割があると言われてます。
  神事芸能であった能の舞台にも描かれます。

竹:成長が早く繁殖力も強いことから、生命力・繁栄のシンボル。
  出産や子供の成長をあらわします。
  また「中が空洞なものには神が宿る」という古代信仰からも来てるのでは。

梅:他の花に先駆けて(初春)最初に咲く、ということで珍重されたようです。
  字が「髷(つくりの右上)の母(つくりの右下)の木」と書くため、
  髷を結う女性=成熟した女性=どんどん子供を産む=繁栄、
  ともかけてあります。

A. ケペル先生さんから

 これは結婚式の三三九度からきてるそうな。三度に分けるのを、「松」、「竹」、「梅」と言ったそうな。で、「松」がいっちゃん最初だから、めでたいいちばんだってことになったわけですな。
 じゃ、なんで、「松」「竹」「梅」なのか?
 松は冬でも枯れない常緑樹で「不老長寿」、竹は成長が早くまっすぐ伸びるところから「出世・潔白」、梅は、冬の寒い時期に花をつけるところから「忍耐・努力」を意味するようになったと〜。だから、梅も松も優劣がないんですよね。
 常緑樹で「杉」、忍耐で「ふきのとう」なんてじゃゴロがわるかったのでしょうか……?

依然として、「松トップの謎」は、残ってますね……。(星田)

A. OKAさんから

 昔の人々が生きていく上で最も大事だったものは何でしょうか? やはり食べ物をおいて他にないでしょう。
 では、松竹梅のうち、「非常食」というの観点で有益な植物は何でしょう? それは、松だと思います。
 松は皮の部分を加工すれば食べられるはずですから、飢饉のとき命をつなぐためにも植えていたのではないでしょうか。
 竹はタケノコがありますし、梅は実が採れます。しかし、タケノコは一年中は採れませんし栄養分としては無いに等しいと思います。私も好物ではありますが、多分に嗜好品的でしょう。梅の実も梅干しという保存食にはなりますが、では食べて飢えをしのげるか というと疑問ではないでしょうか。まあ、では松の皮にどれほどの栄養分があるかといわれると「豊富」ではないかもしれませんが……。
 さらに、松は、風呂焚きや松明に使っていたほど脂も豊富ですし、あとマツタケも採れますしね。そういった点で、ダントツで生活に役立つ木だったと思われます。
 現代人の感覚では、???でしょうけど。私の意見でした。

A. ZACさんから

「松竹梅」の由来は、私の知るかぎり(調べたかぎり)どらさんの御回答どおりのようです。ですから、「松竹梅」はランクをつけるために考えられた言葉でないと思われます。
 で、結局、「竹梅松」とか「梅松竹」とかという語順にならず、「松竹梅」という語順になったのは、単なる偶然か語調によるのではないでしょうか。そして、これがランク付けに使われるようになったのは、松も竹も梅も「(故事に基づく)いいもの」であり、しかも、元々ランク付けを意味することばでないことによって、表的には「どれもいいもので、ランクをつけてないよ」というような印象を持ってもらえることが肝要なことだったのではないかと想像されます(あくまでも想像ですけど)。
 つまり、実際のレベル順は、「松竹梅」の順番であるということは皆知っているのではあるが、松ラベルも立派、竹ラベルも優秀、梅ラベルも卓抜ということを表向きにしたいという意味であって、モノの優劣を明らかに言わないという日本的発想からきたランキング表現と思います。
「松竹梅」が、元来、ランクを表さない言葉だからこそ、場合によっては、逆のランク付けも可能なのだと思います。

すばらしい! お見事です。すっきりしました。(星田)

A. なんでなん?さんから

「松竹梅」といえば、そのものズバリの日本酒があります。
 宝酒造さんのHPに「松竹梅」に関する記述がありましたのでご紹介します。
 記載されているページは、下記の通り。
http://www.takara.co.jp/shochikubaigura/chie/chie_top.htm

で、その詳細は「松竹梅の心」という項目で下記に記載されています。
http://www.takara.co.jp/shochikubaigura/chie/mtu_fs.htm