Q. ノンさんからの疑問
手品に関する疑問です。
テレビで手品を見るたびに気になっていたのですが、結局、手品に引き込まれてしまって、いつも疑問を忘れてしまいます。
手品のバックグランドミュージックと言えば……、多くの人が『オリーブの首飾り』を挙げると思います。しかも、ポール・モーリア・グランド・オーケストラですよね。
いつの頃からか刷り込まれてしまっていると思うのですが、その起源が知りたいというよりも、あの曲のどういうところが手品にマッチしていると感じているのか知りたいのです。
お答えのいただきにくい疑問だとは思いますが、よろしくおねがいします。
★私は、起源も知りたいです!
A. こてつさんから
この疑問は自分も気になっていて検索してみたところ、松旭斎すみえさんが自身のマジックショーのテーマソングにしたところ有名になり浸透していったそうです
これは日本だけで、外国では決まったテーマソングはなく毎回違うか曲なしだそうです。
A. こてつさんから
BGMの起源については、こてつさんの書かれていることが正しい情報なのですが、これについて補足を書きたいと思います。
かれこれ40年ぐらい前のことですが、土曜や日曜の午後は必ずと言ってよいほど寄席の中継番組がありました。昼から夕方までどこかのチャンネルで喜劇(吉本や松竹に代表される新喜劇)や寄席での漫才などが流れておりました。
就職して関東方面に移住し、初めて関西がお笑い番組が豊富な環境であったということに気付きました。
関西人はお笑い好きというか、素人でも面白い人が多いのは子どもの頃からお笑い番組を当たり前のように観続け、慣れ親しんでいる、言わば「お笑いの通信教育」を受けていた影響なのです。
前置きはさておき、放送される寄席の演目には、漫才の他にマジックショーなどもありました。こてつさんが書かれています松旭斎すみえさんも出演されており、マジックの合間にちょっとした笑いを取る芸風(?)で人気となりました。関西の人なら誰もが「通信教育」を受けております、ということは「マジック……オリーブの首飾り」の組み合わせは刷り込み済みなのです。
そして、何年か後に関西の芸人がテレビ番組(全国版)でマジックの真似事など行うと、自然と口で「ちゃららららら〜…」と音楽を歌ってしまうのです。結果として「マジック=オリーブの首飾り」の関連が全国的に広まり、現在に至った――というのが私の説です。
『オリーブの首飾り』という曲は割と曲が淡々と進み、最後に少し盛り上がって終わるという曲調ですが、この調子がマジックの流れ(順にネタを行い、最後に少々派手なネタで終わる)にうまく合っていたのが採用の理由だと思われます。
この頃に流行った「イージーリスニング」という音楽のジャンルは、わりと似たような構成の曲が多く、他のマジシャンもそういった曲を使っていたと記憶しています。
A. きくちゃんから
親しくしている奈良県在住のミュージシャンに尋ねました。
「ははぁーん( ̄▽ ̄)
それはよくある質問です。あの曲は『チャララ
ラララーン』と口でやりやすいのですね。だからもしもマジシャンが音源のCDを忘れてしまった非常時にも、自分で口でやって応急処置が出来るわけです。また、メロディが印象的で美しいからマジックにピッタリ合う」
ということでした。
どうして『オリーブの首飾り』が手品にマッチしていると感じるのかの答えとしては不十分ですが、『オリーブの首飾り』を採用する理由の、少なくとも一つがわかりました。
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