Q. kiikomachiさんからの疑問
流行歌のレコードで、最後の部分の歌と演奏がきちんと終了せず、いつまでも続いて、次第に音声が小さくなる終わり方というのがあります。あれはどうしているんでしょうか。
歌手とオーケストラがずっと歌や演奏を続けているとは思えないのですが。特殊な機械を使ってああいうふうにしているのですか?
★逆に、曲の始まりが小さい音からだんだんと大きくなるという場合もありますね。
実際には、どのようにフェイドイン、フェイドアウトさせているのか? 演奏している人は、どうやっているのか? 録音する場合と、ライブの場合とは異なると思います。
A. bluestarさんから
フェイドイン、フェイドアウトはミキサーで調整してると思います。ですから演奏者は普通に演奏し続けるだけ。
スタジオではそのようにできますが、ライブの場合は出来ませんので、エンディングや初めの演奏方法を少しアレンジしてます。
たしか一昔前のテープレコーダーでも、設定でフェイドアウトにすると、最後のほうでテープが足りなくなると自動的にフェイドアウトしてましたよ。
A. きくちゃんから
またまた奈良県在住のミュージシャンに尋ねました。
音が段々小さくなるのは『フェードアウト』と言って、昔からある音楽制作の手法ですね。80年代とかの洋楽なんかは、この終わり方が結構多かったです。サビとかを何回も繰り返して歌って、後で編集するときに全体のボリュームを下げていってミックスします。
「何回おんなじの歌わせんねん」とか文句を言う歌手などの場合は、パソコンでチャッチャッとやって誤魔化します。
――とのことでした。
A. ごんたさんから
大雑把に言えば、フェードアウトは録音機材のボリュームを徐々に絞っていくだけのことで、テレビやラジオの放送など曲を全て放送しない場合も同じようにフェードアウトさせますね。
まず、終盤のフレーズを何度か繰り返したものを録音します、終わりは適当でも構いません、現在の録音はヴォーカルや楽器毎に複数のチャンネルに分けて録音されますので、それを最終的にまとめる(ミックスダウンと言います)際にフェードアウトする場所を決め徐々に音を絞ってゆくのです。
フェードインの場合も同じように普通に演奏した音を後で調整するだけです。したがって、パート毎のフェードイン・フェードアウトも可能です。
生歌(なまうた)に楽器が徐々に加わっていったり、同じフレーズが繰り返し演奏され、楽器が一つづつフェードアウトしてゆくような演出も自在にできます。
ライブでは電気楽器(キーボードやエレクトリックギターなど)と予め録音されていた楽曲しか音量の調整が出来ませんから、フェードアウトするような曲は余り演奏されません、観客も拍手や歓声をするタイミングが分かりにくいですからね(笑)。
元々、フェードアウトはレコードやCDに収録できる時間や放送時間の都合で原曲を違和感なく切るのが目的だったと思います。
アーティストによっては延々と演奏を続け、さらに展開させたりすることもあり、シングル曲(一般的に3分程度の曲)に収まらないような作品になったりもします。そのような場合、3分程度でフェードアウトさせたものをシングルとして発表し、フェードアウトさせないバージョンをロングバージョンとしてボーナス曲としてシングルやアルバムのオマケとして追加することもあります。
★ルーモさんからも、回答をいただきました。ありがとうございました。
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