Q. けんPさんからの疑問
一口に「恐竜」と言っても小さい恐竜から大きい恐竜まで、きっといろいろな恐竜がいたんだということは想像できます。しかし、子どもたちに人気の恐竜はどれも大きな恐竜ばかりです。
恐竜って、どうしてあんなに大きいのでしょう? あんなに大きくなってしまった理由を知りたいと思います。
裏を返せば、現存する動物たちが小さいものばかりなのです。これはなぜなのでしょうか?
「素朴」とは言えない疑問かもしれませんが、小学生にでも理解できるような答えが聞ければいいなと思っています。よろしくおねがいします。
★大きいと何かと大変だと思うのですが、どうしてあんなに大きいのか?
A. おやじんさんから
現代の生物は地上に生まれてから数百万年〜数千万年だと言われています。それに比べて恐竜が繁栄した期間は少なくとも3億年と言われています。ですから、気の遠くなるような時間の中で何が起こるか想像できます。
より大きくより強いものが生き残り、小さくて弱い者は淘汰されるか、環境を変えて(たとえば夜行性になる、低温に耐えるなど)生き延びるかしかなかったと。
そして巨大化の進化をとげたのが恐竜だったということでしょう。
A. 宇美浜りんさんから
恐竜たちが巨大な体なのは、いくつかの理由があります。
1.当時は温暖で、エサがたくさんあった。
現在よりずっと暖かく、草食恐竜が消化しやすい植物がたくさんありました。草食恐竜が繁栄すれば肉食恐竜のエサが多くなりますね。
2.寿命が長く、死ぬまで成長したから。
人間は大人になると身長が伸びなくなりますが、恐竜は生きてる限り大きくなることが出来たといわれています。寿命も長く、ブラキオサウルスは肉食恐竜から逃げ延びられれば200年くらい生きられたのでは、という説を読んだことがあります。
3.喰われないように大きくなろうとした。
大きな体ならば肉食恐竜もビビッて襲わなくなるかも、と考えて、エサを食べまくって大きくなろうとしたのかも。
そして次が肝心です。
4.小さいのもいたけど、大きいのばかり有名になっている。
人間より小さいオビラプトルなどもいましたが、図鑑や博物館では巨大なティラノサウルスやブラキオなどが目立ちます。本当は哺乳類と同じで小さいのもいるのです。
でも子どもたちは大きい恐竜が好きなので(怪獣の感覚かな?)、目立つ場所には大きな恐竜を配置するのです。
そして「大きいと何かと大変だと思うのですが」について。これは人間がごみごみした都市につくった小さい家で暮らしてるからであり、広大な草原にくらしてたら、そうは思わないでしょう。
体格が大きいと動きが鈍くなって肉食恐竜に捕まりやすくなりますが、そこまで知恵が回らず、体が大きくなれば力押しでなんとかなると考えてたのかもしれません。
最後に、よく考えてみると動物園だって、ゾウやキリン、ライオンやゴリラなどの大きい動物が多いです。ネズミのような小さい動物もいるのに。やっぱり「大きいのが人気あるから、目立っている」だけかもしれません。
A. まいたけさんから
個人的な仮説でしかないのですが……。
一般的に体の大きな動物は頑丈で、少々のことではびくともしません。反対に、体の小さな動物は脆く、ちょっとした外的要因で死んでしまいます。これは、体躯の大きい動物の方が対衝撃・対直接的障害という観点で生存競争に強いということになります。その代わり、巨躯を維持するためのエネルギーを摂取すべく、餌を大量に必要とします。つまり、数多くは繁殖できません。それゆえ、世代交代もゆっくりです。
一方、体の小さな動物は1体当たりの餌の量が少なくて済むため、大量に繁殖することが可能で、世代交代の間隔も短いです。体の小さい動物の方が、対環境、対間接的障害という観点で生存競争に強いということになります。ただ外敵が多く、単一の固体だけを見た場合の生存率は低くなります。
おそらく、恐竜の栄えていた時代は大きな環境変化がなくて餌も豊富で、単純に強い・頑丈という特性が生存に有利にはたらいていたのだと思います。
ただ、あるときを境に餌不足か何かで巨大生物の生存個体数が減り、輪をかけて世代交代の遅さが問題で、「死亡数>>出生数」の構図が極端になってしまったのではないかなと。
逆に、多少の餌不足なら一時的に個体数を減らして後からまた増えることのできる、体の小さな動物達の方が生き延びてきたのだと思っています。
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