--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.1217 (2017.01.27)

Q. ともやさんからの疑問

 百人一首についての疑問です。
 競技かるたの様子をテレビや映画で見ていると、読み手が読み札をすこしだけよんだ途端に、「バーン」という感じで取り札を押さえにかかります。
 あれ、押さえているとよりは、どう見ても飛ばしてますよね?
 読まれた札だけ飛ばすならよいのですが、ついでに付近の2〜3枚、いや、4〜5枚を一緒に吹っ飛ばしているように見えます。そもそも、そういうのってルールとしてOKなのでしょうか?
 OKだとして、
一緒に吹っ飛ばされてしまった札は、そのあとどうするのでしょうか? 元の位置に戻すのでしょうか? 私なら「元の位置」なんて覚えていないのですが……。心配になって、尋ねています。

競技カルタをやるような人なら、位置を完璧に覚えている可能性もありますね。


A. うにうにさんから

「吹っ飛ばし」はルール上も認められています。競技カルタのルールでは、「読まれた札以外の札に触っても、それが読まれた札と同じ陣地にあればお手つきにはならない」ということになっています。
 たとえば、取るべき札が自分の陣地にあれば、自分の陣地の札はどれに触ってもお手つきにはなりません。このため、取りたい札の周りに並んだ札に一緒に触ってしまっても構いません。一方、反対側の陣地にある札は、どれに触ってもお手つきになります。
 なお、最初に並んでいる取り札は、自分の陣地、相手の陣地、どちらも25枚ずつです。並ばなかった残りの50枚は空札(からふだ)といいます。空札が読まれたときにうっかり触ってしまったときは、陣地を問わずお手つきになります。
 また、取るべき札が遠いときなど、その近所の札を勢いよく飛ばして当てて、結果的に取るべき札も一緒に飛ばす、という取り方があります。この場合は、取りたい札に直接は触っていませんが、その札が競技線(取り札を並べてよい範囲の外周のライン)の外側まで出ていれば取ったことになります。
 飛ばされた札は、元の位置に戻します。
 整理が終わらないうちに次の句が読まれると困るので、挙手して読み手に合図します。元の位置は、競技カルタをするくらいの人であれば、覚えているものです。100枚のうち50枚しか並んでいませんし、競技が始まる前に暗記時間が15分間設けられていますので、この間に配置を覚えます。
 なお、競技中に配置を変えたくなった場合は、自分側の札に限り、かつ読んでいないときにかぎり、相手に伝えた上で動かすことは可能です。また、敵陣の札を取ったときは自陣の札を1枚相手側に送ることになっているので、競技の進行につれて札の配置は少しずつ変わっていきます。そういった変化も含めて絶えず記憶を更新していきます。