Q. 帽子猫さんからの疑問
冬になるといつも不思議に思うことがあります。私は雪がたくさん降るところに住んでいるわけではないので、不思議で仕方ないのです。
それは、雪が積もっても電車が走っているということです。テレビでは、北海道などの一面の雪景色の中を走っている電車がよく映されています。
こんなに大雪なのに、電車が走ることができるのか? 線路の上でスリップしないのか? 私には、絶対に無理としか思えません。
電車が雪に強い理由を教えてください!
★雪の中に線路だけが見えている――そんな状態で走ってますね。
A. はるまさんから
単なる想像で定量的な考察はできてませんが、レールと車輪の間の雪はほとんど周囲へ吹き飛ばされます。その間に残った少量の雪は圧縮されて氷状になりますが、圧力が高いために融点が上がり水となるためにこれも押し出されます。もっともっと気温が低ければ氷のママ残ることもあり得るとおもいます。
A. ごんたさんから
質問をされた帽子猫さんは、大雪をものともせず列車が走っていると思われているのでしょうか? 鉄道が他の交通手段に比べ、雪に強いと思われているようですが、実際は少し違います。雪が多く降る地方の鉄道はそれなりの雪対策を行なっています。
その対策とは主に以下の4つですが、費用もかかるので普段雪の余り降らない都心の鉄道などは行っていないことも珍しくありません。そのような路線が大雪に見舞われた場合、運休や遅れが発生し、最悪の場合は事故に発展することもあります。
その4つとは……、
1.軌道上の除雪
除雪車を走らせ軌道(線路)内の除雪を行う。調べると結構カッコイイ車両見られますよw
2.ポイント(分岐点)の凍結防止
確実に作動するよう、ヒーターを設置する。
昔はポイントの下にカンテラが置かれ、直接火であぶっており、その明かりが見えました(駅員や保線作業員が置きにゆくのです)。
3.架線の着雪や氷結防止
通常運行の車両とは別に回送列車や点検用の車両などを走らせ雪や氷を除去する。除雪車にも架線の雪を落とす装置があったと記憶していますが定かではありません。運行車両もパンタグラフなどの改良で着雪による影響は少なくなってきました。
4.車両への着雪(車体や車輪、特にブレーキ)
融雪装置(ヒーターや放水で付着した雪や氷を除去する)の設置。
ブレーキが凍結するのは大変危険です。また新幹線などは車体への着雪は走行に様々な支障を生じさせます。車体から脱落した雪や氷が沿線に影響を及ぼす恐れもありますので、駅での停車中になるべく除去するようにします。
他にも、車で沿線のパトロールを行い、軌道内の積雪量を調べたり、障害物(倒木や雪崩など)がないかを監視していたりもします。このような準備を行っているから雪の中を安全に走行できるのです。
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