--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.1239 (2017.08.04)

Q. やまおさんからの疑問

 負けることが嫌いな人を「負けず嫌い」と言います。
 しかし、「負けず」とは「負けないこと」だから「負けないことが嫌い」、つまり「勝つことが嫌い」ということになります。
 負けることが嫌いな人を「負け嫌い」と言いましょう(「勝ち好き」でもよいですが……)
 どうして「負けず嫌い」のような正反対の言葉を使うようになったのでしょうか?

似たような言葉に「食わず嫌い」があります。
 比較してみるといいかもしれません。


A. ミオパパさんから

「負けず嫌い」の語源は諸説あって、はっきりしないようです。 しかし、私がそれらしいなと思う説があります。
 明治頃までは、現在の「負けず嫌い」という意味で「負け嫌い」という言い方がありました。また、現在の「負けじ魂」という意味の「負けず魂」という言い方も存在したようです。
 それで、この「負け嫌い」と「負けず魂」が混用されて、次第に「負けず嫌い」が定着したということを雑学本で読んだ記憶があります。
 日本語学者である故大野晋氏は「負けず」の“ず”は打ち消しではなく、古語の「むず」由来し、意志推量の助動詞だと説明しています。したがって、昔から「負けむず」や「負けず」が存在したことになります。
 しかしながら、明治頃まで「負け嫌い」という言葉があったとするなら「負けず嫌い」と「負け嫌い」の両方が使われていたとは思えないので、私は日本語学者の唱える説より雑学本を支持します(笑)。