Q. ごますけさんからの疑問
この夏、東京では雨が続いているそうですね。不思議なこともあるものです。私の住んでいるところでは、セミの鳴き声がいつもより少なくて、雨が続いているのが関係あるのかなと思っています。
さて、セミに関する疑問があります。
アブラゼミでもクマゼミでも、彼らは泣き終わったあと、たいていの場合、飛びます。飛んで遠くに行くわけでもなく、近くの枝に移ります。そして、また鳴きます。この行為にはどういう意味があるのでしょうか?
★メスを誘っているのなら、もっと遠くに位置を変えるべきかと思います。
A. ごんたさんから
まず、「メスのセミは、個々のオスの鳴き声を聞き分けている」という前提での話となります。
我々には同じように聞こえる鳴き声も、彼らにしてみれば個性があって、メスはその違いを聞き分けて強いオスを決めているのでしょう。どんなオスでも構わないのなら、オスはどこに居ようが鳴いていればやがてはメスとの出会いがあるはずで、移動する必要はありません。
鳴き声が力強い、とか、鳴き続ける時間が長いとかが強いオスを決めているのなら、次は自分がどこに居るかを知らせる必要があります。
鳴き声が聞こえる位置を微妙に変えてメスを誘えばライバルに取られずにすみます。気になるオスの鳴き声が移動すれば、他のオスの鳴き声に惑わされずに目的のオスが探せるんじゃないかと思うわけです。ただし、位置を遠くに変えるとメスが見失う(聞き失う?)恐れがあるので、手ごたえがない場合や外敵に襲われた場合以外は近場に移動するのでしょう。
A. たかひろさんから
こんなふうに考えました。
セミは、オスが鳴きます。メスを誘うために鳴いています。
しかし、鳴くことで天敵である鳥に自分の位置を知らせることになります。大変なリスクを犯しながらメスを誘っているわけです。
メスが寄ってこないのにその場所に居続けることは、大きな危険となるわけです。だから、鳴いた後に位置を変えるのです(もちろん、変えないこともあります)。
しかし、大きく位置を変えてしまうと、もしかしたら近くまで来ていたメスを逃がすことになります。だから、遠距離を移動することはありません。
――というふうに私は思っていました。いかがでしょう。
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