Q. せ〜らさんからの疑問
ズバリ、お寺の鐘の回数について教えてください。
除夜の鐘の回数が、108回というのは有名です(そうでない場合も多いようですが……)。でも、これは特別のことだと思います。私の知りたいのは、平常の鐘の回数です。
たぶん、時刻を知らせる目的があるのだと思うのですが、私たちはお寺の鐘をどのように聞けば時刻がわかるのでしょうか? 鳩時計のように、単純に回数を数えればよいというものではないように思えます。
お寺の鐘を鳴らす回数について、決まりがあるなら教えてください。
★これは、お寺の人に答えていただくのがいちばんですね。
A. Hoshiyanさんから
寺の鐘は正式には「梵鐘」といい、法要など仏事の始まりを知らせる予鈴として撞(つ)きます。また、昔は庶民が正確な時刻を知ることが困難であったことから、寺が朝夕に時報代わりに撞いていました。朝の鐘を「暁鐘」、夕方の鐘を「昏鐘」と呼びます。
ですが、暁鐘や昏鐘は西洋の時計台のようにただの時報としての意味合いだけでなく、その鐘の音を聴いた人がこの世の一切の苦しみから開放されるように願いを込めて撞かれています。
さて、疑問に対する回答になりますが、私が知るかぎり現在、朝夕に撞かれている暁鐘と昏鐘の回数は各宗派とも決まっていないようです。したがって、撞かれた鐘の音を数えても時刻が分かるわけではありません。
しかし、寺やその地域によっては決まっている場合もあります。鐘を突く回数が決まっている寺が近所にあるなら、なぜその回数なのか、その回数に意味があるのかを寺の住職に聞いてみるとよいでしょう。
法要などの予鐘として、撞かれる回数が宗派によって決まりがあるかは承知しておりませんので、お答えできません。しかし、質問者の方が指摘しておられるように有名な除夜の鐘の108回も必ずしも定まっていないようなので、法要などの鐘も決まっていないと推測します(私が住む近くの寺は参拝者に除夜の鐘を撞かせていますので、とても108回で終わっていません)。
A. 郁夫さんから
50ケ所以上のお寺で聞きました。
基本は江戸時代の1日に12刻撞きます。
0時に9回 その後2時間ごとに 8、7、6、5、4回
正午の9回 その後2時間ごとに 8、7、6、5、4回
夕方6時は「暮れ六つ」、朝の6時は「明け6つ」と言いますね。
関東地方では江戸流と言って「予鈴(捨て撞)3回」を加えます。もう一つ「止め撞き1回」(撞木の勢いを止めるため)。
あと、明治以降の24時間制による時刻の撞き方もあります。
以上の組み合わせで、大体のお寺の回数は説明がつきます。
都会では近所迷惑だからの回数を減らしている所もあり、まだまだ分からない回数があり、悪戦苦闘しています。
なお高野山の時の鐘は「1日24時間で108回」になるよう撞いています。
★引き続き、みなさまからの回答をお待ちしています。
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