--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.1251 (2017.12.01)

Q. ノンさんからの疑問

 カツオの一本釣りについての疑問です。
 カツオを藁の火で焼くお店に行ったとき、「カツオの一本釣り」の映像が流れていました。すごいなと思いました。あれ、本当に一匹一匹釣り上げているのですね。
 疑問なんですが、
釣り上げられたカツオは、どうやって釣り針を外しているのですか? 映像を見ていると、釣り針を外しているシーンがありません。「釣り上げる→また釣る」の繰り返しです。不思議です。

確かに不思議です。針を使ってないのか? そうなるとどうやって釣っているのかがわかりません。


A. 和宏さんから

 カツオの一本釣りの針には返しが付いていないので、釣り上げたカツオは自然に外れると聞いたことがあります。
 返しの付いていない針で釣り上げるには、それ相応のテクニックが必要なのでしょうね。

A. ごんたさんから

 カツオ漁で使われる釣り針には「返し」と呼ばれる抜け防止用の引っかかりがありません。釣り針に餌を取り付け、食いつくのを待つような釣り方ではなく、群れの中に投げ入れた釣り針でカツオを強引に引っ掛けて釣り上げるような漁法なのです。
 したがって、釣り上げたカツオが暴れたりすると針が抜けてしまいますので、一気に釣り上げてしまいます。後方に振った際に少し力を緩めると糸の張りがなくなって針が抜け、竿を元に戻して次のカツオを釣り上げる――といった具合なのです。
 まあ、偉そうに解説してますけど、私自身、カツオはおろか、釣りの経験すらないのですけどねw。

A. まさたかさんから

 小学生のとき(約50年前)の記憶(知識)とそれによる推測から回答を書きます。
 ポイントは、針先ではないかと思います。
 普通、釣り針はひらがなの「し」の形をしていますが、よく見るとその先端は銛のように針の先端と逆の方向に突起があり(「かえし」とか「戻り」と言っていたような記憶があります)、その役目は「抜け防止」です。
 いったん魚がかかっても、手元に来る前に針が抜け落ちて逃げないようにするためのものですが、鰹の一本釣りに使う針には、この戻りがなかったはずです。
 ということは、かかったら抜けないように思いっきり竿をあげ、船縁を乗り越えることが確実になったタイミングに引く力を緩めると、鰹は船の甲板にまっしぐら、針が抜けないように引っ張っていた力がなくなると、空中で鰹が暴れることにより、勝手に外れる。
 もともと、生き餌などつけず刷毛のような餌もどきを針に固定しているため、そのまま、海に竿を下ろし、再び鰹がかかるのを待つ。この繰り返しのはずです。
 以前、新米の漁師が漁船に乗って、本番に入る前に、鰹に見立てた丸太を釣り上げ、甲板に落とす練習をしているVTRを見たことがあります。
 上の理屈から言うと、鰹を思いっきり引っ張り、放物線を描き甲板に落ちる状態に早くなれば、鰹が空中で暴れる時間が長くなり、より確実に針が外れることになります。
 この逆が、延縄漁です。
 餌をつけた針を沢山海中に沈め、一定時間たってから引き上げるのですが、引き上げるまでに魚が逃げないよう針に立派な「かえし」がついています。