Q. 道楽さんからの疑問
私の友人にビールをガンガン飲む人がいます。男性にも、女性にもいます。
大きなジョッキで3杯くらい連続で飲むので驚きます。これが水だと飲めないというのです。
水はたくさん飲めないのに、ビールをたくさん飲めるのはなぜですか? 同じ液体なのに、何が異なるのでしょうか?
★「ビールが好き」というのもあるのでしょうが、明らかに「水」との違いを感じますよね。
A. 宇美浜りんさんから
ビールをがぶ飲みできるのは、アルコールが含まれるためです。
水は胃に入ると貯まっていくので、すぐにおなかいっぱいになります。しかし、アルコールは(ある程度の水とともに)胃壁から吸収されてしまうので、胃にたまっている量が減って、空いたぶんだけ飲めるようになります。
さらに、アルコールには利尿作用があるので(水分の流出を防ぐバソプレッシンの働きを抑えるため)、小便を出した分だけ水分を受け入れる余裕ができます。そのためさらに飲んでも大丈夫なのです。
といっても、排泄されるのは水だけでアルコールは体内に残ります。そのアルコールを分解する速度は、水を排泄する速度より遅いので、酔っ払ってしまいます。
この理由なら他のお酒もあてはまりそうですが、強いお酒は酔うのが速いのでがぶ飲みはできないのでしょう。ワインならどうかと思いますが、日本ではワインをがぶ飲みする人はあまりいないので分かりません。
これからの時期、お別れ会や歓迎会、お花見などでビールを飲む人も多くなるでしょう。しかし、体がアルコールを受け入れられる量は人それぞれなので、自分の限界を知って、ほどほどにしましょう。とくに職場の上司や、学校の先生や先輩は、お酒を飲めない部下や教え子・後輩に無理に飲酒をすすめるのは絶対にしないように!
A. ひろたかさんから
ビールと水の大きな違いは、アルコールを含むか含まないか。ビールをたくさん飲めるのはなぜか? その理由は、アルコールの有無です。
(1) 水は胃ではほとんど吸収されません。一方、アルコールは胃で吸収されます。したがって、ビールのほうがたくさん飲める。
ただし、ビールのアルコールは5%くらいですから、(1)
の理由だけでは水に比べて「たくさん」というほどではありません。
(2) アルコールには利尿作用があります。尿になってしまえば、その分、また飲めるというわけです。
私が知っているのはここまです。ところが、理由はこの2つだけではないようです。ビールの中のある成分が、胃の内容物を先へ先へと送り出す働きを持っているそうです。
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