以前はストライクを先に言ってましたね。おぼえています。
野茂選手がメジャーリーグに行ったときの雑誌記事で知りましたが、アメリカなどではボールを先にいう方式とのことでした。この時期にストライクが先だった国は、日本とその影響をうけた韓国と台湾、反米のキューバなどがあったそうです。しかし1997年には高校野球で、2008年にオリンピック中継などで、2010年にはプロ野球でもボールが先の表記になりました。
高校野球が先に変更したのは、将来アメリカでプレーする若者に、外国のルールに慣れさせるため、かもしれません。野茂に続いて、イチローが、松井(ゴジラ)が、他にも多くの選手がメジャーリーグに進出していったのを考えると、国際ルールに合わせて変更したのはよかったと思います。
2つめの「なぜ以前はストライクが先だったのか」ですが、推測ですが2つの理由が考えられます。
1.ストライクはよい球でボールはよくないから
ストライクは「打てる球」(英語で打つの意)、ボールは「打てない球」(アンフェアボールの略)。なので、よい球であるストライクを先にした可能性があります。しかし外国ではボールが先なので、これだけでは説明できません。
2.日本は守りが大切だから。
日本人は積極的に点を稼ぐより、現状維持を好みます。得点につながるボールより、これ以上相手に点を取らせないストライクのほうが、日本人にとって、よいものだったのではないでしょうか。自分が得点して勝つのではない、相手に点を取らせない守りの戦術、それを願ってストライクを優先したのでは、と。
逆に積極的な攻め・得点をよしとするアメリカでは、得点につながるボールが先なのでしょう。
国際的な表現に合わせるのは、オリンピックやワールドカップ・世界選手権を見たときにギャップが少ないという利点もあります。若者が海外に進出するときも。
日本の文化を守るのも大切ですが、外国発祥のスポーツについては、国際的な表現に慣れておくのもいいかもしれません。