★雑木話★
ぞうきばなし

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 ● 第百七十八段 ●  シフォンケーキを作りましょ!

 昔、どこかの喫茶店で、おいしいコーヒーと生クリームをたっぷり添えたふわふわのシフォンケーキを初めて食べたとき、
「こんなに上品なケーキがあったのね」
と驚きました。そしていつかはシフォンケーキを上手に焼きたいと思っていました。

■ チャレンジ1 ■
「卵白で作るメレンゲがふわふわの鍵」というのをお菓子の本で読んでから、ハンドミキサーがどうしてもほしくなりました。2000円程度の一般的な物を購
入し、これでふわっとしたシフォンケーキができるとわくわくしながら帰りました。
 さっそく作ってみたのですが、ふくらみが悪く普通のスポンジケーキになってしまいました。

■ チャレンジ2 ■
 長年の夢だったので、一度で諦めるわけにもいきません。紙のシフォンケーキ型を使ったのがだめだったのかなと、アルミのシフォン型を買いました。
「これで大丈夫」とうれしくなって再度挑戦。前回よりはふくらんだもののまだ納得のいくものはでき上がりません。

■ チャレンジ3 ■
 正直なところ、しばらくの間、シフォンケーキ作りを諦めていました。そんなとき、カフェを経営していて、毎日ケーキを焼いているという方のレシピを
偶然いただくことができました。
 大喜びで焼いてみたところ、やっと家族にも「これならシフォンケーキっていえるね」といってもらえるものができました。


 私が作るシフォンケーキの材料は、ざっと、以下の通りです。

【シフォンケーキの材料】 直径17cm型

  薄力粉  100g
  卵白   4個
  卵黄   3個
  砂糖   80g
  牛乳   80ml
  サラダ油 50ml
  ベーキングパウダー 小さじ 1.5杯


 味、ふくらみについては、ほとんど満足のいくものができました。ところが、ケーキの側面にでこぼこが数カ所できてしまうのです。もしかしたら、ケーキを型から外すときにできてしまったのかもしれません。
 自宅で食べるだけならこれでよいのですが、お友達へのお土産にしたいと思う欲張りな私にはまだ不満が残ります。


■ チャレンジ4 ■
 またまた、シフォンケーキを上手に焼くという人(カフェの人とは別の人です)に相談してみました。すると、でこぼこを作らないための2点の極意を教
えてくれました。

1.生地を型に入れた後、ゴムべらで周囲をぐるりと一周させる。
2.1の後、型を持って30回トントンと優しく机に打ち付け、生地の中の空気を抜く。

 30回という具体的な回数が、とても気に入りました。
 今度こそ! 材料があるのを確かめて、さっそく作ってみました。
 う〜ん、感激です。やっと思い描いていたシフォンケーキができあがりました。これならお土産にもOKです。


■ チャレンジ5 ■
 最後にシフォンケーキに添えるものです。
 プレーンなシフォンケーキは、とてもあっさりとしています。我が家ではそのまま食べていますが、カフェでは、生クリームやアイスクリームを添えてあ
ることが多いですよね。
 そこで、先日、オレンジを粉糖で煮て、ブランデーを加えてつくったソースを添えてみました。「これはおいしい」と家族は喜んで食べました。少し甘い
ソースやジャム、果物などがあれば、もっとおいしく、見た目も素敵なケーキになりそうです。

――――――――――――※ここまで、由希子の文章


【メモ】
◆「シフォン」は、フランス語で「ぼろ」の意味。しかし、地が薄く柔らかく透明感のある、紗に似た絹織物も「シフォン」。また、「きめの細かい」という形容詞としても使われる。
 ということで、絹、シルクについて、集めてみた。 

◆大相撲で、幕下力士がつけているまわしは木綿でできている。一方、関取がつけているまわしは正絹(しょうけん)でできている。

◆サッシュベルトの一種で、タキシードを着用するときに腰に巻く、主に絹製の飾りベルトは、「カマーバンド」。そういう服装をしたことがない。

◆ジョーゼットといえば、経(たて)と緯(よこ)の糸に強い撚糸(よりいと)を用いて縮緬状の仕上げを施した薄地の絹布のこと。
「ジョーゼット」というのは、パリの服地商ジョーゼット夫人が由来だそうだ。

◆太宰治が「シルクハットをさかさまにしたような街」と表現したのは、甲府の街。周囲を山に囲まれているところから。

◆少女時代の美空ひばりが、シルクハットに燕尾服で歌ったのは、『東京キッド』。
「右のポッケにゃ夢がある、左のポッケにゃチューインガム」。

◆シルクハットは、正装のとき男子がかぶる帽子とされている。フランス製の絹でつくられたものが最高らしい。1797年、イギリスの帽子職人ヘザリントンが考案した。

◆川端康成原作の『伊豆の踊り子』で、初代の踊り子を演じたのは田中絹代。山口百恵・三浦友和のコンビが主演したのは6度目の映画化のとき。

◆田中絹代は、日本初のトーキー映画『アダムと女房』に主演。『愛染かつら』や『雨月物語』にも出演。
『愛染かつら』といえば、主演上原謙、共演田中絹代、原作川口松太郎。多くのファンの涙をさそったすれちがいドラマの大ヒット映画だ。

◆秋の空に見られる絹積雲は、魚にたとえて「いわし雲」と呼ばれる。他にも、うろこ雲、さば雲などと呼ばれることがある。

◆中国から中央アジアを経由し、西方に通じていた古い交通路のことを、「シルクロード」という。絹だけでなく、経済、文化の道でもある。
 この名前をつけたドイツの地理学者は、リヒトホーフェン。
■ リヒトホーフェン ■
1833〜1905、ドイツの地理学者。はじめは、地質学者としてアルプスやカルパチ山脈の地質調査に従事していた。その後、1860年より中国を中心とした東アジアの調査に参加。
その成果を『中国』5巻にまとめた。

◆シルクロードをテーマにした作品の多い日本の画家で、東京藝術大学学長も務めたのは、平山郁夫。

◆ウズベキスタン共和国の首都タシケントは、シルクロード沿いにある大都市。トルコ語で「石の町」という意味するがある。

◆バーミヤーンは、アフガニスタンの中央部、シルクロード上に位置する都市。
 バーミヤン渓谷には多くの巨大な仏像があり、特に高さ55mの西大仏と38mの東大仏の2体の大仏が有名だった。しかし、2体の仏像は、2001年3月にタリバンにより破壊された。
 2003年、バーミヤン渓谷の文化的景観と古代遺跡群は、ユネスコの世界遺産(文化遺産)として登録されている。

◆人見絹江は、オリンピックで初めてメダリストとなった、日本人女性。
 1928年の第5回日本女子オリンピック大会予選で、400m、59秒0の世界記録(非公認)を樹立。
 同年のアムステルダム五輪の陸上競技では、800mで第2位となり、日本初の女性メダリストとなった。
 日本人がオリンピックのトラック競技でメダルを取るのは、このときから80年後の北京オリンピックまで待たねばならない。2008年、男子4×100mリレーで日本チームが銅メダルを獲得した。

◆豆腐の種類には、木綿(もめん)豆腐、絹ごし豆腐、焼き豆腐などがあるが、この3種類の中で最もカロリーが低いのは絹ごし豆腐。以下は、木綿豆腐、焼き豆腐の順。

◆創業は、1960年。そのときの会社の名前は、「山梨シルクセンター」。数々のキャラクター商品で一大ブームを起こし、1973年には社名を「サンリオ」に改称。

◆シルクスクリーンという版画の技法がある。シルクスクリーンといえば、ウォーホルを思い出してしまう
■ アンディ・ウォーホル ■
1928〜1987、アメリカの美術家、映画作家。ポップアートの代表的存在。1960年までは、広告やイラストレーションの分野で活躍。1962年、マリリン・モンローの肖像やコカ・コーラの瓶をシルクスクリーンの技法ででイメージを反復する独特の絵画を製作し話題を呼ぶ。

◆女性のかん高い悲鳴を形容して、「絹を裂くような悲鳴」。

◆「シルク・ドゥ・ソレイユ」の「シルク」は、「絹」なのかと思って調べてみた。これは、「太陽のサーカス」という意味で、「絹」とは関係がなかった。
 見たいとは思ったが、奈良県在住の私には、シルク・ドゥ・ソレイユシアター東京ZEDまでは遠すぎる。やっぱり、関係はなかった。


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