★雑木話★
ぞうきばなし

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 ● 第百八十四段 ●  日食グラスが割れちゃった!

 日食が近づいてきた。当日の天気が気になる。
 太陽を見るためのグラスは以前に買ってあった。ところが……、どれどれとそれを手にしたところ、手が滑って……。

 グラスがパリン!

 え、これって、フィルムじゃなかったの? ガラスだったの? あちゃ〜。しまったなぁ〜。どうしよう。
 日付が変わる頃、一人、床にちらばっているガラスを拾ったのでした。次の「缶・ビンのゴミの日」に捨てなきゃ〜。

 しかたないから、日食グラスを買いに行くことにしよう!
 ところが、お店を2・3軒のぞいたら、どこも売り切れ状態。入荷の予定がないとか、入荷されても数が少ないとか……。これは、困ったぞ〜。トホホ

 私が購入した日食グラスのガラスはたしか、6cm×12cm くらいの大きさの1枚のガラス。それが割れた。
 割れたガラスの破片をよ〜く見てみたら、ヒトの目のサイズくらいのものがいくつかある。そうか、これで日食グラスを工作すればいいんだ!

 ビスケットの箱で作ってみることにした。じつは、もう、すでにできあがってます。
 目のところに穴を開けて、そこに日食グラスの破片を貼る。簡単でした。

 これで、太陽を見てみたら……、オオ! やった。これで見ることができる。
 太陽って、意外に小さい。

 結局3つ作れた。転んでもただでは起きない。

 日食の当日、高校生の息子は北海道に修学旅行だから、学校でグラスを用意してもらえるらしい。だから、残りの家族3人分が全部準備できた。
 ところで、北海道で金環日食を見られるのかな?

【メモ】
◆東京で金環日食が観測が可能になるのは、1839年(江戸時代ですよ!)以来、173年ぶりのこと。

◆ナイツのネタみたいですが。
 日本でとっても有名で、ヒット曲がたくさんある2人組(前は3人組)を見つけたんです。みなさん、Dreams come true ってご存じですか?
 通称「ドリカム」。
 ドリカムのデビューは1989年3月、シングル『あなたに会いたくて』。もうデビューから、23年ですよ。
 1990年2月にリリースされた5枚目のシングル『笑顔の行方』で、初のオリコンのベストテンに入ります。
 こんな歌です。

   卒業アルバムの〜 最初の春のページ
   無邪気に笑う 私がいる

 この曲で同じ年の『紅白歌合戦』に初出場しました。

 で、今回、特にお話ししたいのは、同じく1990年の11月に発売されたアルバム『WONDER 3』です。
 そのアルバムの12曲目(最後の曲)『時間旅行』。その中の2番の歌詞です。

   Hum……、シャツの背中 風が抜けてはふくらんだ
   くすぐったそうに振り向いた あなたを観てたら
   すごくいいこと思いついた 聞いてね

 さぁて、どんないいことを思いついたのでしょう。

◆太陽と月の間に地球が入って、一直線に並んで起こるのは、月食。

◆皆既日食のとき、地上にしま模様が揺れて見える現象を「シャドー・バンド」という。

◆日食と月食。地球全体で起こる頻度が多いのは、日食。

◆では、皆既日食と金環日食は、どちらの頻度が多い?
 これは、金環日食。理由は、この後に述べます。

◆太陽の直径は、139万2000km。地球から太陽までの平均距離は、1億4959万7870km。
 一方、月の直径は、3474km。地球からの平均距離は、38万4401km。
 月の方が圧倒的に小さいし、月の方が圧倒的に近い。しかし、それでも、月が太陽を隠すという現象が起こる。

◆計算してみよう!
 太陽の直径は、月の直径の何倍か?

   1392000/3474≒401(倍)

 では、太陽までの距離は、月までの距離の何倍か?

   149597870/384401≒389

 おお、ほぼ同じだ!
 直径の比がちょっと大きいゾ! ここが、ミソ。だから、金環日食が起きる。

◆だったら、皆既日食なんて、起こらないいのでは? そう考える方がいて当然ですよね。
 ところが、天体の軌道は完全な「円」ではない! 半径がが長くなったり、短くなったり……。その微妙なさじ加減で、皆既だったり、金環だったり……。

◆どうして、新月のたびに、日食にならないのか?
 地球の公転軌道と、月の公転軌道は、「同じ平面」ではない。だから、日食が起こったり、起こらなかったり……。

◆『時間旅行』の歌詞の続きです。
 当時、私は何気なく聞いていたので、あまり歌詞が聞き取れてなかったのです。
 ぜひ、聞いてくださいね。1分15秒あたりから2番が始まります。

   指輪をくれる? ひとつだけ
   2012年の金環食まで待ってるから
   とびきりのやつを 忘れないでね
   そうよ太陽の指輪

 22年前にこの歌詞を歌っていたのですよ!
 かなりすごいなぁって思いました。

◆ドリカムの吉田美和さんは、北海道の出身。
 残念ながら、今回の金環日食は、北海道で見られる場所はない。だから、私の息子も、修学旅行中に金環日食を見ることはできない。
 しかし、北海道でも太陽の視直径の約80%が欠けているところを見ることができる。

◆「サロス周期」っていうのがある。日食や月食が起こる日を予測するときに、よく使われる周期。
 1サロス周期は6585.3212日(約18年10日8時間)である。

◆日本で見られる次回の日食はいつか?
 そうれは、ちょうど、1サロス周期後の2030年6月1日。このときは、北海道の大部分で見られます。
 だから、今回見逃しても、次があります。

◆私にはよく分からないのだが、日食のサロス周期の系列は、現在、40本あるらしい。つまり、これもよくわからないのだが、1サロス周期のあいだに40回の日食が起こるということ。

◆「日食グラスががわれちゃった」なんてことを、多方面でつぶやいていたら、「遮光グラス」をおわけしますよととある大学の先生からお声をかけていただ
いた。
 メールをいただいた翌朝、さっそくもらっちゃいました。ありがとうございました!

◆さあ、晴れるか!?


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