● あいちゃん ●
九月十三日夜の月を後の月、あるいは十三夜と呼んで、八月十五日夜の月見と同様、すすきや秋草、団子や果物などを供えて祝いました。
八月十五夜は、月に芋を供えることから「芋名月」と呼ばれるのに対し、十三夜は、枝豆を供えることから「豆名月」とも呼ばれます。
月見の団子は、十五夜の時には十五個でしたが、十三夜では月齢と同じく十三個とし、また、十五夜の団子は餡で、十三夜の団子は黄粉で食べる習わしだったそうです。
どうして完全な望月ではない十三日夜の月を、ことさらに名月として愛でるようになったのかは判りませんが、不思議な風流心を感じます。
八月十五日の月見をしたら、必ず九月十三日の月見もするものだとされており、十五夜のみを祝って十三夜を祝わないのは、片月見といって嫌われました。
その由来ははっきりしませんが、これを応用して吉原では、八月十五日に登楼した客は、片月見を言い立てられて九月十三日にも必ず登楼することを約束させられてしまいます。
片月見の習俗は、ほぼ江戸に限られており、地方にはあまり浸透していないことから、案外吉原の方が勝手に都合のいいことを言い出したのが、江戸に広まったのではないかという説もあるようです。
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